男の嫉妬は何とやら 6 ページ33
聞き終えたイゾウさんは、腕を組み、しばらく考え込んでいた。
もしかしたら、許して貰えないかもしれない。
そんな不安が顔に出ていたのか、いつの間に私を見ていた彼に笑われてしまった。
｢随分と、可愛らしい仕返しじゃないか。｣
｢でもっ！私、イゾウさんに私と同じ思いをしてほしいなんて、そんな酷い事考えて...。本当に、ごめんなさい！｣
｢嫉妬してくれたんだろ？それほどおれを好いてくれてるんだ。嫌な訳がない。だが確かに、嫉妬する方は気分の良いモンではねェよな。｣
｢ごめん、なさい...。｣
｢それはお互い様だ。おれもお嬢に不快な思いをさせた。すまなかった。｣
首を降り、否定の意を示す。
彼は悪くないもの。
｢言い訳をさせてもらえるのなら、あの時の女はたまたま歩いていたおれにぶつかってきて、そのままおれの胸でいきなり泣き出したんだ。引き剥がそうと思っても離れねェし、話を聞く耳すら持ってねェようだったから、どうにか泣き止んでもらうしかなくて、あやしてた。それだけだ。誓って、何もねェよ。｣
｢そう、だったの...。ごめんなさい。私の勝手な勘違いで、イゾウさんに酷い事を...。｣
｢謝ってほしくて言った訳じゃねェよ。おれも何も言わなかったしな。これでおあいこだ。おれも悪かった。傷つけちまって、ごめんな。｣
｢私こそ、ご...んむっ！｣
謝ろうとしたら唇を塞がれた。
唇をぺろりと舐められ、頬に熱が集まるのを感じた。
｢これ以上謝るのはなしだ。お互いにな。｣
｢分かった。ありがとうイゾウさん。｣
｢おれをこんなに惑わせるのは、後にも先にもお嬢しかいないよ。...愛してる。｣
｢私も、貴方だけよ。愛してるわ。｣
唇を合わせ、微笑みかけると、抱き上げられた。
そのままベッドへと優しく下ろされ、影が落ちる。
｢イゾウさん...？｣
｢このまま、仲直りといこうじゃねェか。｣
｢え？ちょ、あっ！｣
いつの間にはだけさせたのか、素肌を撫でられ思わず声を上げる。
結局そのまま、隅から隅まで愛される事になるのだった。
｢お嬢の乱れた姿を見られるのはおれだけだと思うと、堪らねェな。｣
なんて思うイゾウさんなのでした。
男の嫉妬は何とやら end.
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雨音(プロフ) - メルディアナさん» 甘いのが続いたので、嫉妬系にしてしまいましたが、楽しんでいただけて良かったです！甘々も近いうちに書きますね。ありがとうございました！ (2022年7月21日 7時) (
レス) id: 95f98cf5bb (このIDを非表示/違反報告)
メルディアナ(プロフ) - この話も良かったです。もっと甘いのも見てみたいです (2022年7月21日 0時) (レス) @page34 id: 4fe2c4e2da (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - メルディアナさん» いつもありがとうございます♪承りました！ (2022年7月17日 21時) (レス) id: 95f98cf5bb (このIDを非表示/違反報告)
メルディアナ(プロフ) - お風呂でイゾウに抱かれる話をみたいです。 (2022年7月17日 15時) (レス) id: 4fe2c4e2da (このIDを非表示/違反報告)
メルディアナ(プロフ) - とっても楽しかったです。ありがとうございました！ (2022年7月16日 23時) (レス) @page26 id: 4fe2c4e2da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨音 | 作成日時：2022年6月29日 23時
