甘い苺の魔法 5 ページ26
｢お、やーっと来たな、イゾウ！…あれ？Aちゃんは？｣
｢てめェが一番分かってるんじゃねェか？なァ、サッチ。｣
｢え！？あー、いや、なんの事だかさっぱりってんだ。｣
｢…お嬢の分はおれが部屋に持って行くから、別で用意してくれ。｣
｢いや連れて来いよ！！おれっちが何の為に…ってやべっ！｣
｢ほう、心当たりがあるようだな？｣
｢ない！ないってんだよ！イゾウちゃん、その物騒なモンは閉まえって！！｣
｢お嬢に、何したんだ？｣
有無を言わさぬ視線に、サッチは冷や汗が止まらない。
｢この前手に入れた薬を、ちょーっと飲んで、もらい、まし、た…。｣
｢ヘェ…それで？｣
｢悪意は、ねェ。ただ、Aちゃんの可愛い猫耳姿が見たかったんで、つい…。｣
｢お前は興味本位で薬をお嬢に飲ませた訳か。ろくでもねェフランスパンだな。｣
｢これはリーゼントだ！じゃなくて、すいませんでしたァ！｣
｢で？効果はいつまでなんだ？｣
｢ちょっとしか入れてねェから、半日くらいで戻ると思いマス…。｣
冷えきった視線がサッチを貫き、縮こまった。
｢明日ちゃんとお嬢に謝れよ。｣
｢それははい、もちろん…。でもせっかくだし、ちょっとくらい見たいなー、なんて。｣
｢てめェの脳みそはパンくずでも詰まってんのか？｣
｢流石に酷くない！？｣
｢…じゃあな、飯は貰ってく。｣
｢待ってよイゾウちゃん！｣
サッチの声は聞こえていないらしい。
イゾウは二人分のトレーを持ち、食堂から颯爽と出て行った。
サッチは優雅に珈琲を飲み、新聞を読むマルコを睨んだ。
｢助けてくれたっていいじゃねェか。｣
｢自業自得だろうよい。おれを巻き込むな。｣
｢イゾウだってちゃっかり楽しんでるくせによォ…。｣
｢…ああ、言葉通りそういう意味だったのか。｣
｢いや何納得してんだよ！ったく、あの野郎、わざわざ見せびらかしやがって。羨ましい！！｣
｢やっぱりお前はイゾウに頭ぶち抜かれた方がいいよい。少しは反省しろ。｣
｢どいつもこいつも酷すぎだってんだよ…。｣
部屋に戻ったイゾウは元に戻るまでの時間を、愛猫をめいいっぱい愛でて楽しんだようです。
甘い苺の魔法 end.
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『サッチの悪戯で猫耳としっぽが生えたお話』
いかがだったでしょうか？
明日のサッチさんはどうなるんでしょう…？
お楽しみ頂けたのなら嬉しいです(*^^*)
リクエストありがとうございました！
雨音
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雨音(プロフ) - メルディアナさん» 甘いのが続いたので、嫉妬系にしてしまいましたが、楽しんでいただけて良かったです！甘々も近いうちに書きますね。ありがとうございました！ (2022年7月21日 7時) (
レス) id: 95f98cf5bb (このIDを非表示/違反報告)
メルディアナ(プロフ) - この話も良かったです。もっと甘いのも見てみたいです (2022年7月21日 0時) (レス) @page34 id: 4fe2c4e2da (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - メルディアナさん» いつもありがとうございます♪承りました！ (2022年7月17日 21時) (レス) id: 95f98cf5bb (このIDを非表示/違反報告)
メルディアナ(プロフ) - お風呂でイゾウに抱かれる話をみたいです。 (2022年7月17日 15時) (レス) id: 4fe2c4e2da (このIDを非表示/違反報告)
メルディアナ(プロフ) - とっても楽しかったです。ありがとうございました！ (2022年7月16日 23時) (レス) @page26 id: 4fe2c4e2da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨音 | 作成日時：2022年6月29日 23時
