唯一無二の宝物 9 ページ14
お嬢の悪阻は安定期に入る頃にはおさまり、マルコの指導の元、出来る仕事が増え、嬉しそうにしていた。
動いた方が良いのだと以前のように動き回っては、マルコからのお叱りを受ける事も多々あったが。
｢Aちゃん、これ頼んでもいいか？｣
｢ボタン付けてくれー！｣
なんて声もよく聞こえるようになった。
全く…調子のいい奴らだ。
お腹が膨らみ始めると、胸の張りもあるからなのか、洋服で過ごす事も多くなってきた。
お嬢の和装が見れないのは少し寂しい気もするが、これはこれで今しか見る事の出来ない物だ。
それにお嬢が着ている服は全部、おれが選んだ物だしな。
定期的に検査もしてもらってるし、船医がいるってのは心強いもんだ。
｢イゾウ、見て！今の赤ちゃんの写真もらったの！｣
ちょうど検査に行っていたお嬢が、写真を手に戻ってきた。
見せてもらうと、赤子らしい姿になってきていて、性別も何となくは分かるようだが、それは産まれるまで秘密にしておくらしい。
｢凄いな、こんなに小さいのに、生きてるんだな。…ありがとう、お嬢。｣
｢ふふ、産まれるのはまだ先だけどね？きっと、イゾウに似て優しくて、素敵な子になるわ。｣
｢おれはお嬢に似た方が良いと思うが…。｣
｢あら、そんな事ないわよ。｣
｢でも、どっちにしろ、おれ達の子だ。きっと、良い子に違いないさ。｣
｢ええ、そうね。間違いないわ。…っ！？｣
｢どうした、大丈夫か？｣
｢今、動いた気が…。｣
｢本当か！？｣
そっと手を当てるが、よく分からない。
｢気のせい…かしら。でも、そろそろ胎動がはっきり分かる頃だってザックさんが言っていたわ。近いうちに分かるわよ。｣
｢そうなのか。楽しみだな。｣
喉を鳴らして笑えば、お嬢も楽しそうに笑っていた。
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もう10話に入ろうとしていますが、もう少しだけ、お付き合い下さい…！
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雨音(プロフ) - メルディアナさん» 甘いのが続いたので、嫉妬系にしてしまいましたが、楽しんでいただけて良かったです！甘々も近いうちに書きますね。ありがとうございました！ (2022年7月21日 7時) (
レス) id: 95f98cf5bb (このIDを非表示/違反報告)
メルディアナ(プロフ) - この話も良かったです。もっと甘いのも見てみたいです (2022年7月21日 0時) (レス) @page34 id: 4fe2c4e2da (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - メルディアナさん» いつもありがとうございます♪承りました！ (2022年7月17日 21時) (レス) id: 95f98cf5bb (このIDを非表示/違反報告)
メルディアナ(プロフ) - お風呂でイゾウに抱かれる話をみたいです。 (2022年7月17日 15時) (レス) id: 4fe2c4e2da (このIDを非表示/違反報告)
メルディアナ(プロフ) - とっても楽しかったです。ありがとうございました！ (2022年7月16日 23時) (レス) @page26 id: 4fe2c4e2da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨音 | 作成日時：2022年6月29日 23時
