唯一無二の宝物 6 ページ11
｢何かあればすぐに言えよい。｣
｢ありがとうマルコさん。頼りにしてます。｣
近くに医学の知識のある人がいるという事が、どんなに心強いか。
何事も初めての事ばかりだから、マルコさんの存在は純粋にありがたかった。
他にもたくさん祝福の言葉をもらって、皆の優しさや温かさ、思いやりに触れた。
｢ありがとう。本当に…ありがとう。これからきっと、この先たくさん迷惑をかけてしまうと思う。でも、皆の手を借りて、支えてもらいながら、必ず、元気な子を産んで、育てていく。だから、協力してくれますか…？｣
｢当たり前だろ！｣
｢お前らの子は、おれらにとっても家族だ！｣
｢当然でしょ。ま、出来る事は限られるだろうけど、サポートするよ。｣
｢おれ達皆で子育てしようぜ！経験ないけどな！｣
｢出来る限りの事はさせてもらうよい。｣
｢ああ、いくらでも協力しよう。｣
それぞれの言葉で、肯定の意を示してくれる。
イゾウを見れば、目尻を下げ、微笑んでいた。
嬉しさのあまり、涙を流した。
｢おやおや、泣き虫な母様だねェ。｣
私の目尻を拭い、お腹の子に語りかけるようにイゾウはそう言った。
皆も、微笑ましそうに私達を見つめていた。
それが何だかくすぐったくて、温かくて、涙が止まらなかった。
夜も更け、少し眠気が襲ってきた。
イゾウは隊員達に呼ばれて席を外していて、いなかった。
皆はそれぞれ子どもが男か女かの話で盛り上がっていて、イゾウもいないし、抜けるとも言い出せずにいた。
どうしようかと思案していると、どこからか私を呼ぶ声がした。
｢A。｣
振り向くと、父様だった。
父様は私を抱き上げると、マルコさんを呼んだ。
｢Aが眠そうだから、おれの部屋に連れて行く。イゾウには手が空いたら迎えに来いと言っておけ。｣
｢了解。A、気付かなくて悪かったねい。ゆっくり寝ろよい。おやすみ。｣
｢ありがとう、マルコさん。父様も、ありがとう。｣
父様とマルコさんは小さく笑った。
私は父様に抱えられ、甲板を後にした。
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雨音(プロフ) - メルディアナさん» 甘いのが続いたので、嫉妬系にしてしまいましたが、楽しんでいただけて良かったです！甘々も近いうちに書きますね。ありがとうございました！ (2022年7月21日 7時) (
レス) id: 95f98cf5bb (このIDを非表示/違反報告)
メルディアナ(プロフ) - この話も良かったです。もっと甘いのも見てみたいです (2022年7月21日 0時) (レス) @page34 id: 4fe2c4e2da (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - メルディアナさん» いつもありがとうございます♪承りました！ (2022年7月17日 21時) (レス) id: 95f98cf5bb (このIDを非表示/違反報告)
メルディアナ(プロフ) - お風呂でイゾウに抱かれる話をみたいです。 (2022年7月17日 15時) (レス) id: 4fe2c4e2da (このIDを非表示/違反報告)
メルディアナ(プロフ) - とっても楽しかったです。ありがとうございました！ (2022年7月16日 23時) (レス) @page26 id: 4fe2c4e2da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨音 | 作成日時：2022年6月29日 23時
