another lazy day. ( 終 )

＿＿＿ ページ48

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いつの間にか泣き止んで、雑に涙を拭いたAが大きく深呼吸をした。

「雪降ってるのに全然ロマンチックじゃないね」
「菅田くんじゃなくてすいませんね」
「おいー菅田さんの名前乱用しすぎだぞー」
「(笑)ここぞとばかりに使っとくわ。菅田くん菅田くん菅田くん菅田くん」
「(笑)小学生！」

恥ずかしそうに笑ったAを見て、懐かしい日を思い出す。

「菅田くんといい感じじゃない？」
「菅田さんはない！ただの先輩だから！尊敬はしてるけど！お世話になってるけど！ただの先輩だから絶対ないよ！」
「必死かよ(笑)」

バレバレの気持ちを必死に隠して、慌てふためくのが可愛くて、菅田くんと話してる姿見たら隠す気ゼロだろ感すごくて、めちゃくちゃ面白くて、気付いたらそれが俺の思いに変わってた。
菅田くんのことが好きすぎるAを、あの日からずっと好きだった。

ほんと不毛な恋してたんだなーなんて、ちょっとシラける。

「Aさん？」
「ん？」
「これからはビシバシ行くんで」
「どう言うこと(笑)」
「吉沢亮120%で行くんで」
「今までは何パーセント？」
「30くらいじゃん？」
「えー(笑)私よしざーさんのこと全然知らないじゃん」
「よく友だちとかぬかせんなって思ってましたよ」
「ほんとやなやつ(笑)え、じゃあもっとやなやつなの！？」
「(笑)なんでやなやつ指数だけ伸びんだよ」
「やさしさも伸ばしてくれますか(笑)」
「いやほんと一回菅田くんにガチで怒られてこいよ(笑)」
「ハイハイハイ！もう私も菅田さんの名前出しまくっていいってことだよね？」
「一番やなやつは誰だよって話ですよ？(笑)」
「あはは！でも友だちだもんね！」
「ん。それはガチのやつ？冗談？(笑)」
「結構ガチのやつ」
「じゃあ、そうね。友だちだから、全然こいよ、菅田将暉トークこいよ！菅田将暉で山手線ゲームでもしちゃう？」
「ルールわかんないししたくない(笑)」

すっかり冷めたおでんを食べて、笑って吹き出して、きったねー！って俺に指差される嶋名Aを好きだった自分のセンスは、悪くないと思ったし、

友だちだろうとなんだろうと、
かわいいは変わらねんだなって思ったし。





やさしい別れを知る夜に
さよならのないお別れを



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きれいに包んだ朝をほどく ○→←＿＿＿

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