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「ごめん、今日はもう帰ろっか」
『そやね。帰ったほうがええわ』
前を歩く彼の背中を追いながらお店を出た
康二、多分怒ってる
いつもより少しだけ歩くの早い
でも、こういうのってあんまり言いたくない
普通は言ったほうが良いのかな?
けど、言ったってどうにもなるわけじゃないし
我慢するしかないじゃん
本当は私だって今日楽しみにしてたのに
選んでもらった服買って、今度はそれ着てデート出来るかなとか
私も康二に似合うもの探したいなとか
すごく楽しみにしてたんだよ
そう思いながら歩いていると
なんだか悲しくなってきてだんだんと視界が滲んでくる
『Aちゃん、‥‥っ?!
どうしたん?!』
康二は振り返って私の顔を見た途端わかりやすいくらいあたふたし始めた
申し訳なさと悔しさで余計に涙が零れ落ちていく
「ごめんっ、本当はね、具合悪くてっ‥」
『え!大丈夫なん?!
あ‥、でも駅までまだあるし
タクシー乗ろか?』
「うん‥」
本当の事を伝えられた安心感からか
タクシーに乗ったあとも涙が止まらなかった
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作者名:りん | 作成日時:2021年12月25日 4時