First Love. １【白】 (ページ40)

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４０. ページ40

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『お邪魔しまぁす』

「まだみんな起きてるから大丈夫だよ(笑)」

　

　

　

　

玄関を開けてくれためめについていきながら
迷惑にならないように廊下を静かに歩き
一応小声で独り言のような挨拶をした

　

　

　
　

　

　
めめが部屋のドアを開けるとそこにいたのは
部屋着姿で、でっかいクッションに伸びているこうじくん

　

　

　

「ラウル～っ」

　
　
『やっほー』

　

　

　

　
　
こうじくんと軽く挨拶を交わしてから
僕も隣にあったもう１つのクッションに座らせてもらった

　

　

　

　

　

　
「じゃあ揃ったところでこうじ、どうぞ」

　

　

　

　

そう言うと、ベッドにドーンと寝転がるめめ

　

　

するとこうじくんは背筋を伸ばして座り直した

　

　

　

　

「えーと、実はわたくし新しい彼女が出来ました～！」

　

『そうなの？！』

　
　
「言いたかった事ってこれかよ(笑)」

　

　

　

　

　

こうじくんが僕達に話したかった事は彼女が出来た発表

　

　

　

　

　

『え、いつから？どんな子？』

　
「バイト先によく来てくれる子！
　おんなじ高３で、雪谷高校の子やねん」

　
『近いじゃん！』

　
「写真ないの？」
　

　
「あるで～」
　

　

　

　

スマホを取り出しとても嬉しそうに写真を見せてくれるこうじくん

　

　

　

『えー、可愛いー』

　
　
「こうじにはもったいないな」

　
「なんでやねん！お似合いカップルやろ！」
　
　
　
『お似合いとか自分で言わないよ(笑)』

　
「お似合いやろ！美男美女カップルで有名になっちゃうかもな～」

　

　

　
　

　
こんな時にイジられてもいつものようにしっかりと返してくれるこうじくんは
本当にすごいと思う

　

　

　

それに比べて、嬉しいはずの状況に本心から喜べないでいる僕

　

　

僕はまだ何にも出来てないのに
いいな、こうじくんは

　

　

　

　
心の奥でそんな事ばっかり考えてる自分が嫌だった

　

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