First Love. １【白】 (ページ21)

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２１.◎ ページ21

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『やっば！めっちゃグイグイ来てんじゃん！
　え、マジでガチじゃね？』

　

　
ラウールくんから来たまさかのメッセージに
どうしていいかわからなかった私は
いつもの焼き鳥屋さんに翔太を呼び出した

　

　

　

　
　
「ガチ、ガチうるさいねー(笑)
　なんなのその言葉遣い」

　

　

　
彼は相変わらずギャルのような喋り方をしながら
ラウールくんのメッセージに驚いている

　

　

　

　
『意外とイケイケのやつなのか、
　あの《綺麗なお姉さんへ》ってのも
　本心だったり…

　てかさ、どんなやつなの？』

　
　
「どんな…？

　んーとね…
　背が高くて、目鼻立ちしっかりしてて
　結構礼儀正しいかな
　で、多分ハーフ」

　
『なにそれ、お前の好きなタイプ挙げたの？』

　

　
もお！俺１個も当てはまってないじゃんっ！！
と言いながら彼はテーブルをバンバン叩いた

　

　

　
「ねえ真面目に聞いて」

　
『てかそれハーフだろ、名前《ラウール》って書いてたじゃん』
　

　

　

　

　
ビールを飲みながら今度は真面目なトーンで答えてくれた翔太

　

　

　

　
「確かに、まあそんな感じの子」

　
『んー、とりあえず行ってあげれば？
　お礼したら気済むのかもしれないし』

　
「本当？行って大丈夫だと思う？」

　

　

　

　
ほぼ初対面同然の高校生男子(高身長ハーフ)と２人でケーキ

　

　

　
なんでしょうかそれ

　

　

　

そんなパターン人生で経験したことないからどういう感じか全然わからない

　

　

　

　
　
私が高校生当時だって、あんな綺麗な子出会った事ないし

　

　

　

　
何話すの？
ていうか何、これはお茶会？
まさかデートとは言わないよね

場所は？
どんなとこに行こうとしてるんだろう

　

　

　

　

　
考えたら緊張してきたかも、

　

　

　

　
無言で焼き鳥を食べながら
どうしたもんか、と考えていると

　

　

　

　

　

『俺もその物好きなラウールとやらを見てみたいし
　仕方ねーから、一緒に行ってやるよ』

　
　

　

　
彼はそう言った

　

　

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