First Love. １【白】 (ページ35)

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３５. ページ35

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夏休みも後半分くらいなある日

　

　

　
今日はめめとこうじくんと３人でショッピングモール

　

　

　

　
　

　
『めめなんか黒くない？』

　
　
「そう？海とか山とか行ってたら普通に焼けた」

　

　

　

　

　
彼はクールな見た目とは違い意外にも自然大好きな男だ

　

　
　

　

『こうじくんはあんまり変わんないね』
　

　
「まあな、俺はずっとバイトばっかりやもん」

　

　

　

　

そう言う彼は相変わらず優しさいっぱいな男で
今日もそのバイト先のパンを僕達に買ってきてくれたらしい

　

　
　

　
　

　

　
『パン屋さんのパンってマジで美味しいよね、ママも喜ぶよ』

　
　
「店長がな、かなり独特な人やねん
　新しいパン作ったら毎回なっがい名前付けてんで」

　
「へー、例えば？」

「今日持ってきたので言えば…

　《やっぱりいつも一緒がいいねあん&ホイップ》、
　《クリームと夢は溢れるほどたっぷりに》、
　《人生もカレーも少し辛いくらいが丁度いい》

　やったかな、多分やで？俺もうろ覚えやねん(笑)」

　

　

　

　

　
こうじくんは袋の中を覗きながらパンの名前を教えてくれた

　

　
　

　

　

　
「なにそれおもろ(笑)」

　

『それ名前なの？すごいね(笑)』

　

　
　

　

　

名前っていうよりメッセージ性が強い格言みたいじゃん(笑)

　

　

　

　

　
「ポップ書くの任されてんけど、書きながら
　俺はほんまにパン屋で働いてるんか？って思ってる(笑)」
　

　
『でも楽しそうだね』

　
「お茶目店長やからいつも楽しいで！

　それより！ラウル！お前の話を早く教えんかいっ！」

　

　
　

　

　
　
持ってたパンの袋を振り回しながらすごい勢いで訴えてくるこうじくん

　

　

　

　

　

　
『そうだよねぇ』

　

　

　

　

その僕はといえば、この夏休み
ただただ女の人と毎日連絡を取り合っていた男だ(笑)

　

　
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