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「……ラウールくん、
そんな難しい顔して考えなくて大丈夫だよ?
お礼したかっただけなんだよね?」
『あ、はいっ、そうです』
Aさんにそう言われて僕が返事をすると
渡辺さんはふーん、と小さい声で呟き
めめは隣でため息をついた
「ごめんね、翔太が変な質問しちゃって。
それとこの人、高校生に舐められたくないって
気合い入れてこんな格好してるだけだから
あんまり怯えなくていいからね」
渡「お前っ、バラすなよ」
「さ、早くケーキ食べちゃお?」
渡辺さんの謎の格好と行動の説明をしてから
美味しいね、と言いながら
パクパクとケーキを食べ始めたAさん
でもどうしてだろう
気のせいかもしれないけど
なんだかさっきより
少しだけ元気が無くなったように見えた
─────────
「じゃあ食べ終わったし、そろそろ解散にしよっか」
最初こそ緊張しまくりだったけど
怖い人ではないと分かった渡辺さんが
2人の仕事の話をしてくれたり
今僕達は夏休みだと言うと
後悔しないように遊べよ、なんてアドバイスしてくれたりして
思いの外色々話せた
目『最後に1つだけ聞いていいですか?』
めめ、どうしたんだろう
何か聞きたいこと?
「ん?なに?」
蓮『お2人は付き合ってるんですか?』
「は?」
めめがした質問にAさんは目を閉じて首を横に振り
すぐにNOと答えた
「それは絶対ありえない」
そうなんだ!良かったー、
僕が1番大事な事聞き忘れちゃってたから
めめ聞いてくれたのか
やっぱり頼りになる男だ
しかし、そんな風に喜べたのも束の間
渡「俺の方はいつ付き合ってもいいと思ってるけどね〜」
軽い口調で言った渡辺さんの言葉に一瞬狼狽えてしまった
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作者名:りん | 作成日時:2021年8月18日 3時