＊53 A.Side ページ18
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気付いてた、ずっと。
ふっかが誰のことを見ているかなんて…
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分かりやすすぎるんだもん。
廊下ですれ違えば、ふっかの視線はいつもあの子。
授業中だって意味もなく携帯を開いてること。気付いてた。
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最近ふっかの笑顔が少ないことだって
その子が関係しているんじゃないの？
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だからこそ、俺は試したんだ。
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『実は今週の日曜日、Aちゃんをデートに誘ったんだ』
『その日、自分の気持ち伝えようと思ってる。』
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Aちゃん。
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デートに誘った。想いを伝えようと思ってる。
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そんな俺の言葉に案の定、顔が曇るふっか。
付き合い長いけど、そんなふっかの表情を見るのは初めてで、やっぱりなって…
ちょっと性格悪いけど、
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阿 『 …ふっかはさ、俺とAちゃんが結ばれたら嬉しい？』
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なんて質問を投げかけてみれば、ふっかは無理したように笑った。
ぎこちない笑顔で。
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深 『っそりゃあ嬉しいに決まってんじゃん。だって大切な後輩と、仲間だよ？』
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バレバレなんだって、そんなの本心じゃないくせに。
本当は無理矢理にでも引き留めたいんじゃないの…？
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A日曜日楽しみにしてますっ!
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阿 「…っ」
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だけどね正直、俺も必死なんだ。
こんな素直で、可愛らしくて、守りたいって思った子に出会ったのは初めてだったから…
それくらいAちゃんにはいっぱい魅力が詰まってるんだ。
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作者名：くろーばー。
| 作成日時：2021年8月16日 10時
