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大胆…と言えば大胆だけど、あそこまで露骨に晒されるとかえって逆効果。
きっとすぐに噂が広まる、私の立場が危うい。
ということは…
「殺されるじゃん！私！どうしてくれるの！？」
確実に殺される未来が見える。私が恐れていた未来が待ち受けている。
「は？殺される？誰に？」
「全女子社員！」
「何でだよ」
分かっていないのか、分かっているのか、サッパリ読み解けない。
ただの櫻井の衝動的な行動、にしては私に被害を与えすぎている。
もしかしたら櫻井はあえて効率の悪さを楽しんで、私に意地悪をしているのかもしれない。
どう考えてもそう考える思考回路しか持ち合わせていない。
「櫻井ってプライベートは晒さないと思ってた」
「まあな」
「はっ？！」
何だよお前、とバカにするような顔して笑いながら櫻井はタバコを口に咥えた。
狡猾な男には変わりない。
付き合ってからも変わらず意地の悪さは健在していることを知らしめられた。
「俺のせい、って言ったのはAだろ？」
ん？って余裕そうな表情で煙を吐き出した櫻井に「そうだけど」と返事をする。
「だからその問題を解決するために、わざわざプライベート晒すことになったんだけど？」
俺の気も考えろよ、と櫻井は何故か不満な顔を浮かべて私を見てきた。
全然理解できない。行動が極端すぎる。
何となく喫煙所の空気にのまれてタバコをポケットから取り出し口に咥える。
「俺が守ってやるから安心しろよ」
すると離れていた距離を詰めて、櫻井が「ん、」とタバコを咥えた口元を近づけて来た。
サラッとドキドキする台詞を零す櫻井にペースを掴まれる。
やっぱり櫻井の思考回路は複雑。
だけどそんな櫻井を好きな私も複雑だった。
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作者名：妃紀
| 作成日時：2018年2月25日 15時
