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◆11:モテる男の自覚 ページ11
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「ふざけたこと言うなよ」
ぽん、と肩に置かれた手が離れてギロッと再び大野にがんを飛ばせば
「冗談だって(笑)翔ちゃん怖いな〜」
ケラケラ笑って大野は灰を落とした。
「翔ちゃんってからかい甲斐あるね」
「黙ってもらえませんか？」
「素直になれよ」
「は？」
「モテる男は罪、それを自覚しなきゃAちゃんを大切にできないよ？」
何でも分かったような素振りで大野はそう言って、グシャッとタバコを押し潰した。
自覚って…モテる男は罪？意味分かんねぇ。
相変わらず大野の言いたいことの真意はよく分からない。
だけど掴めないだけで、俺の気付けない部分を的確に言い当てられる大野の言葉をさらっと受け流すのは留まった。
「協力してあげたんだからさ、ちゃんと自分で考えなよ」
だけどアイツと大野が二人でいるところを見ただけで嫉妬に塗れる俺を見透かされるのは不愉快極まりない。
「その割にちょっかいかけてるじゃねぇかよ」
「かわいい後輩にちょっかいしたくなるのは仕方ないじゃん」
「殴っていいっすか？」
「またそれ？(笑)」
“愛”に溺れた俺は効率の悪さが際立って空回りを繰り返す。
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作者名：妃紀
| 作成日時：2018年2月25日 15時
