214:ツンデレ犬 ページ14
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「…なにキョトンとしてんだよ(笑)」
フハッと笑う櫻井が、私の頬をむにっと少しつねる。
付き合いたてのカップルじゃあるまい、なのにどこか新鮮味を感じてドキドキしてしまった。
「…だって翔が」
「ん？俺が何？」
「…そんなこと言うから」
目を合わせるのが恥ずかしくなって、俯きがちにブツブツと呟けば、顎を持たれ、クイッと目が合うようにと上に向かせられた。
「…な、なに」
黙ったまま、じーっと大きな目で見つめてくる櫻井に戸惑う。恥ずかしい。
「こんなんで照れるほどお前チョロかったっけ？」
「はっ？」
「それとも俺のこと前より好きになったせい？」
いつでも自分が優勢でいることを譲らないのは前と同じだけど、この言葉はいつもよりも意地悪でずるい。
反応を楽しむような目つきで私を見つめる櫻井に返す言葉が見つからず、頬の赤みが増すばかり。
櫻井の言う通り、本当に私チョロい。その上、前よりも櫻井のことが好きで仕方ないのは図星。
「ん？いつもの威勢はねぇの？」
「…べつにいつも威勢なんてないし」
「いやある。すぐムキになって噛み付いてくる」
「なにそれ、人を犬みたいに…」
「Aって犬っぽくね？人懐っこいくせ飼い主にはなかなか甘えねぇツンデレ犬だけど」
「翔だってツンデレじゃん」
「俺のツンデレとは訳が違う」
そう言って、グッと顔を近付かせてきた櫻井に思わずたじろぐ。
顔が半端なく近い。もうちょっとでキスできる距離。
もうなんか今日、だめだ。
「なんか今日のA、いつもより可愛い」
もう櫻井に主導権を握られている。
息遣いが感じられる距離で囁くその声にドキドキする胸の内をきっと隠すのは至難の業だ。
蕩けるような目つきで私を捉えたまま、顔を少しだけ傾けた櫻井に反射的に閉ざした視界。
でもそれはすぐに失敗だと気付く。何回この手に引っかかったのか分からない。
案の定、暫くしても触れることのない唇に、恐る恐る目を開ければ、悪戯に口元を緩める櫻井の姿が視界を占めた。
…いつもそう。櫻井の手のひらの上で踊らされるんだ。
「…もう意地悪」
「ホントはもっと意地悪したいところだけど、飯食いたいからお預けな？」
顎から離れたその手が、宥めるように優しく私の頭を撫でた。
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妃紀(プロフ) - 彩佑実さん» コメントありがとうございます！Twitterもありがとうございます(*´ω｀) 仲直りした二人なので甘々続きです(笑)楽しんで頂けているようなら嬉しい限りです。私も櫻井大好きです〜！！次回もお楽しみにして頂ければ幸いです♪ (2020年1月18日 22時) (
レス) id: ad41dd4440 (このIDを非表示/違反報告)
彩佑実(プロフ) - お久しぶりの更新ありがとうございます！ Twitterでもちょこちょこいいね等させて貰ってます(^^) 今回も甘々で、想像するだけでも幸せで読みながらずっと口角が上がりっぱなしでした(笑) 喫煙所の櫻井大好きです！ 次も甘いのが続きそうなので楽しみです( ´ ▽ ` ) (2020年1月14日 1時) (レス) id: 4a3840fd47 (このIDを非表示/違反報告)
妃紀(プロフ) - ともさん» コメントありがとうございます♪櫻井はツンデレなので時に甘々な顔も出します(笑)だけど彼のことだからそれは計算してやってます( *´艸｀)キュンキュンしてもらえて嬉しいです…！ (2019年12月20日 20時) (レス) id: ad41dd4440 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 喫煙所の翔ちゃん…私の中では｢俺様｣感が強いですが〜自ら｢キスして？｣と甘える翔ちゃんにキュンキュンしました(笑) (2019年12月19日 10時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
ななたん(プロフ) - そうなんですね！わざわざありがとうございます完結まで毎更新楽しみにしてます！ (2019年10月30日 22時) (レス) id: b8e307a5cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：妃紀
| 作成日時：2019年10月22日 23時
