◆200:ハグとキス ページ40
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「ちょっと吸いたくなって」
「…へえ」
二宮の斜め向かいに立ち、ポケットからタバコの箱を取り出し、一本抜き取りすぐに咥え、ライターで火をつけた。
「そんなあからさまに嫌な顔しないでくださいよ」
「別にしてないけど？」
「じゃあその顔がデフォルトですか？」
そう言って、二宮はくふっと小さく笑った。若干バカにしたような口調にイラつく。
「瀬川さんから色々聞きました？」
「何が？」
「とぼけないでいいっすよ。俺もう吹っ切れてるんで。先輩たちの邪魔はしません」
これ以上邪魔されてたまるかよ、と心の中で毒づき、伸びた灰を落とせば、「心配しなくても、もう瀬川さんに手を出す気はありません」と二宮は言葉を続けた。
「そうだな。先輩を無神経にからかうのはやめた方が良いな」
「俺、無神経に手を出す男に見えます？」
「見えるか見えないかで言えば見えるけど」
「ふふ、それは心外です。俺は無神経に女の人を好きになりませんから」
何が面白いのか、口元を緩ます二宮に段々とイラついてきたとき、俺の気持ちを汲み取ってくれたのか、はたまた隠し切れず気持ちが顔に出ていたのか
「じゃあ俺帰ります」と言って、二宮はタバコを灰皿に押し付けた。
「あ、櫻井さんに一つ言い忘れてたことがありました」
喫煙所から出る手前、何かを思い出したかのような表情を浮かべた二宮に「何？」と素っ気なく投げ掛ければ、二宮はにっこりと笑った。
「瀬川さんってドMですよね」
「…は？」
「まあ顔からそんな感じしたけど」
「お前っ」
「うっわ、怖い顔。やだなぁ、軽い冗談っすよ。俺ハグとキスしかしてませんから」
言うだけ言って、「じゃあ」と二宮は喫煙所から出て行った。
まんまと嵌められ、もはや今までよく素を隠せていたな、と感心する始末。
「はあ…気に食わねぇ」
ただでさえ胸糞悪い状態だったのに、更に苛立ちを煽ってきた二宮の性悪さ。いつか本気で殴りそう。
「あれ、翔ちゃんも残業？」
短くなったタバコを灰皿に捨て、すぐに新しいタバコを咥えた瞬間、聞き慣れた声に視線を向ければ、ちょうど大野がドアを開けて、ひょこっと顔を覗かせていた。
「ちょっと殴らせろよ」
「えっ？なになに、怖いからやめて！」
相変わらずヘラヘラとした面の大野に、はあ、と重たいため息をついた。
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妃紀(プロフ) - ともさん» コメントありがとうございます♪おそらく櫻井は好き過ぎて堪らない彼女に指一本触れさせたくないと思ってると思います(笑)6章も読んでくださると嬉しいですー！ (2019年10月22日 22時) (
レス) id: ad41dd4440 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - キスとハグだけ？私も翔さんと一緒で〜許せないかも(￣▽￣;)触られるだけでやっぱり嫌だ！私の愛も翔さん並に重いのかも(笑) (2019年10月19日 19時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
妃紀(プロフ) - 結城さん» やっと！仲直りしてくれました〜！本当にすれ違いが酷くて、ここまで辿り着くのに時間がかかりましたね(笑)今後も楽しんで頂けるように頑張ります(*´ω｀) (2019年6月23日 23時) (レス) id: ad41dd4440 (このIDを非表示/違反報告)
妃紀(プロフ) - みかぽさん» みかぽさん！お久しぶりです！コメントありがとうございます♪やっと仲直りしてくれましたよ〜！イチャコラして欲しいですね(´艸｀*) 二宮くんの気持ちを考えると切ないですが、きっと誰か素敵な人が現れるはずです…！更新頑張りますね♪ (2019年6月23日 23時) (レス) id: ad41dd4440 (このIDを非表示/違反報告)
結城(プロフ) - 仲直りきたー！ありがとうございます(;_;)この瞬間を待ってました(〃ω〃) (2019年5月21日 8時) (レス) id: 3f7c57052f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：妃紀
| 作成日時：2019年2月11日 21時
