179:久しぶり ページ19
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息を吸う間も見つからない、お互いがお互いの酸素を求めるような深くて濃密なキスを堪能したあと、唇はゆっくりと離れていった。
瞑っていた目を開ければ、櫻井の大きな目と目が合う。
濡れたような瞳で私を見つめる櫻井に、バクバクと鼓動が速まり、全身に熱が走ったみたいに身体が熱くなった。
頬を包み込んでいた大きな手が離れ、その手は再び背中へと回った。
「…翔？」
私の首に顔を埋めた櫻井に、窺うように声を掛ければ、さっきとは違い、今度は優しく身体を締め付けられた。
私もその仕草に応えるように、大きな背中に腕を回して抱き締め返した。
「すっげぇバカなこと言っていい？」
耳元で低く囁く声に、ピクッと身体が震えた。
敏感に感じる耳に息がかかって、無意識に気分が高揚する。
「今すぐAをめちゃくちゃにしたい」
触れるか触れないか、ギリギリのラインで唇が囁く。
一気にカァっと熱が耳に集中して、身体の力が抜けそうになった。
「…な、に言ってんのよ」
「今すぐ抱きたいって言ってる」
「はっ！？」
バッと反射的に櫻井から離れたら、櫻井は「やっぱお前マジで可愛いな」と鼻先で意地悪気に笑っていた。
久しぶりにそんな風に笑う、意地悪な櫻井を見た。
完全にからかわれていた。会社で言うようなセリフじゃないその言葉を真に受けて、分かりやすいほどに動揺した。
…ていうか、ココ会社だった。そうだ、会社だ。
一瞬忘れかけていたけど、抱き合うのも、キスをするのもだめだ。
理性を取り戻した今、さっきまで自分たちがしていた行動に恥ずかしさを覚えた。
「まあ、シたいのはマジだけど。さすがにココじゃスケスケだしな」
「っ！バカっ！」
「お前ってホンット分かりやすい。照れるとすぐバカって言うよなぁ」
ケラケラ笑いながらそう言った櫻井の手が両頬に伸びてきて、むぎゅっと頬をつままれた。
頬をつまむ手のせいで、目が合うように顔を上に向かされ、櫻井と至近距離で視線が交差した。
大きな目に見つめられ、バクバクと心臓の音がバカみたいに早打ちしてる。
その甘い視線に耐え切れなくて、頬に伸びたその手を振り払うため、櫻井の腕に手を伸ばそうとした寸前
「そんな顔されると我慢できなくなるんだけど」
やけに落ち着いた声色で言うから、カァっと一気に顔に熱が増した。
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妃紀(プロフ) - ともさん» コメントありがとうございます♪おそらく櫻井は好き過ぎて堪らない彼女に指一本触れさせたくないと思ってると思います(笑)6章も読んでくださると嬉しいですー！ (2019年10月22日 22時) (
レス) id: ad41dd4440 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - キスとハグだけ？私も翔さんと一緒で〜許せないかも(￣▽￣;)触られるだけでやっぱり嫌だ！私の愛も翔さん並に重いのかも(笑) (2019年10月19日 19時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
妃紀(プロフ) - 結城さん» やっと！仲直りしてくれました〜！本当にすれ違いが酷くて、ここまで辿り着くのに時間がかかりましたね(笑)今後も楽しんで頂けるように頑張ります(*´ω｀) (2019年6月23日 23時) (レス) id: ad41dd4440 (このIDを非表示/違反報告)
妃紀(プロフ) - みかぽさん» みかぽさん！お久しぶりです！コメントありがとうございます♪やっと仲直りしてくれましたよ〜！イチャコラして欲しいですね(´艸｀*) 二宮くんの気持ちを考えると切ないですが、きっと誰か素敵な人が現れるはずです…！更新頑張りますね♪ (2019年6月23日 23時) (レス) id: ad41dd4440 (このIDを非表示/違反報告)
結城(プロフ) - 仲直りきたー！ありがとうございます(;_;)この瞬間を待ってました(〃ω〃) (2019年5月21日 8時) (レス) id: 3f7c57052f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：妃紀
| 作成日時：2019年2月11日 21時
