132:好きの種類 ページ12
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そういえば…と思い出してみれば、この前小動物みたいだって相葉くんに言われたことがあった。
ぽん、と不意打ちで頭を撫でられたとき。資料室でのこと。
「私小動物っぽい？」
自分ではあまりそう思ったことがなくて、小動物みたいだって言われたこともこれまでになかったし、どうしてそう思ったのか気になって問い掛けてみた。
「なんつーか…うーん、Aさんって身長低めじゃないっすか？で、なんか守ってあげたい！って思っちゃう感じで…可愛いなって…」
えへへ、と少し照れ臭そうに笑いながら答える相葉くん。
確かに私は平均身長より低め。背の高い相葉くんとの身長差はかなりある。
「なんか見てて可愛いんすよね、Aさんって。俺より年上なのに可愛いって思っちゃいます」
ニコニコ笑いながらそう言う相葉くんに、不覚にもドキっとした。
でもこのドキっとした感情は恋愛感情を含まない。
顔が良い相葉くんにこんなこと言われたら、誰だってドキっとしちゃうと思う。
「お前瀬川さんのこと好きじゃん(笑)」
「うん、好き」
「は？マジの方で？」
「いやこの好きは恋愛感情じゃないんだよね。動物見て可愛い〜って思う感じの好き」
「それなんか瀬川さんに失礼じゃない？」
「え、あっ…人間として好きですよもちろん！小動物っぽいとは思ってますが、動物として見てるわけじゃないっすから！」
松本くんに向けていた視線を咄嗟に私に向けて、相葉くんが心底焦ったような素振りでそう言ったのが何だかちょっと面白い。
それはいくら何でも分かるよ、うん。
「あはは、そうじゃねぇよ」
「え？じゃあ何？好きは好きじゃん？松潤のことも俺好きだし！」
「うわキモ〜」「なんだよキモいって傷つく！」とニコニコ笑いながら二人が仲良さげに話しているのがちょっと癒される。
二人とも顔が良いから目の保養にもなるな、なんて余計なことを思ってる私。
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作者名：妃紀
| 作成日時：2018年9月27日 20時
