天使君 ページ1
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天使を見つけた
その日は嫌になるくらい晴れてて
嗚呼 … でもこんな日に死ねたら幸せかも〜と呑気なことを思いながら地上から1番遠い屋上へ向かった
私の人生なんて他人さまに言えないような濁ったものだったし、これからも多分変わらない
居場所がないなら自分で作ればいい
天国か地獄か知らないけど、そこにはきっと私の居場所があるでしょ?
そんなことを考えていた
『 … 天使 … ?』
古びたドアを開けると目が眩むくらいの光に包まれた天使が眠ってた
顔には擦り傷と痣
金色の髪が陽の光に当たってキラキラと輝いてる
世界で1番綺麗だと思った
このつまらない人生に終わりを告げようと思ったのに、最後の神様からのプレゼント?
本当に貰っていいの?少しずつ近付き天使君の膝に乗る
「 … お前誰?」
天使君の声、痺れるくらい甘い声
ギロッとこちらを睨む姿も愛おしくて仕方ない
『瑠璃川 A』
「で、なんでお前俺の膝の上にいんの」
『近くで見たくて』
「 … は?」
天使君はそうやって威嚇するんだね、かわいい
眉間に皺を寄せて、目を細めて、顔に傷があるから少しゾクッとするけどちっとも怖くないよ
小さな耳、綺麗な輪郭、少しだけ汗ばんでいる首筋を爪で撫でる
『ねえ、天使君』
『私の為に生きてくれない?』
『私は天使君の為に生きるよ』
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作者名:紅 | 作成日時:2021年5月16日 2時