同じ地獄の中で (ページ33)

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最後ページ33

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先生は本当に私をじっくり時間をかけて優しく抱いた

でも、先生は今日も私の中に種を残した

優しいって言うからてっきりつけてくれるのかと思ったけど、そうじゃなかったみたい

｢あ、薬切れてた｣

『え？』

｢明日の朝渡すから｣

つけてたらこんなやり取りせずに済んだのに

なんで生でしたがるんだろう、照はつけてくれたのに

照は子供だからホンモノができない
けど先生は大人だからホンモノができてしまう

｢そうだ、絆創膏貼ってあげる｣

『え？いいよ、別に』

｢流石に痛々しいからね？はい、ここ座って？｣

つけない先生が絆創膏をつけてくれる

普通逆でしょって心の中でツッコミながら大人しくした

『先生はなんでつけないの？』

｢ん？｣

『ゴム』

そう言えば１回も聞いたことなかったと思ってこの際だからと聞いてみた

どうせろくな回答は返ってこない

｢つけない方が気持ちいいから｣

ほら、ろくでもない
男の自分勝手な思考

『自分勝手だね』

｢雨月さんはさ、なんで俺を通報しないの？｣

『通報 … 』

そうだ、私は生徒で先生は教師

１００対０の確率で教師側が悪くなるに違いない

じゃあ、私が先生を通報しない理由は？

『… 先生も地獄にいるから』

｢地獄か、｣

そう笑いながら話す先生はなんだか可哀想に見えた

これが私と先生の本当の最後だった