同じ地獄の中で (ページ13)

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光ページ13

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｢泣きそうな顔してた｣

『ごめん』

｢謝ってほしいんじゃない｣

『… ごめん』

視界がどんどんぼやけていく、嗚呼私泣けるんだ

何が悲しくて苦しくて泣きそうになってるのか分からないけどただただ涙が溢れそうで
グッと堪えても目尻に溜まった涙がツーッと頬を流れた

｢A｣

全てを話せば楽になるだろうか

未来が見える機械がこの世に存在したらいいのに
話すにも隠し事が多過ぎて何から話せばいいか分からない

｢A、こっち向いて｣

ゆっくり顔を上げるとチュッと触れるだけの優しいキスをされた

｢大丈夫、俺がいるよ｣

照、私ね照が思ってるような子じゃないよ

毎日何かに怯えながら生きてるの

誰か１人を信じることが怖くて選択肢を増やしてる
もしもの為に保険をかけてるの

パパが私に与える傷も先生が私に与える性も目に見える確かなもの

だから逃げられなくて離れられないの

照は？照は私に目に見える何かをくれる？

｢何が不安？｣

『… 全部』

｢どうやったら不安はなくなる？｣

『分かんない』

照は優しい

住む世界が違ったんだ、地獄の底にいる私のところまでわざわざ降りて来てくれたんだ

『照、…』

｢ん？｣

『一生私の光でいてください』