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高地side
Aが目の前で倒れて自分はというとみんなを励ますのに徹してた。
Aは大丈夫。
ぶっ倒れたのも疲れてただけだ。
だから大丈夫。
そう思わないとやっていけなかった。
ある意味俺が一番現実逃避していたのかもしれない。
.
だからこそAの口から病気になったって聞いた時は俺に覚悟が足りなかった。
A「ALSって病気で……
聞いたこともないし、正直僕もまだ分からないことばっかで、
自分が病気なんて全然信じられない…」
「うん……」
ALS……？
何それ。動けなくなって、呼吸ができなくなるって、
Aは死ぬってことなの？
.
頭が真っ白になって、なんで言葉をかければいいのか、
そればっかり考えてた。
だけど。
A 「SixTONESはこれからが大事な時でさ、
これからもずっと一緒にいれるって思ってた。
でも、僕がいたら迷惑になる。
足手まといになる。」
は？
何それ。
それは、それは絶対違う。
混乱してる俺でもそれだけは確実に分かる。
「Aがどうなっても俺たちは迷惑なんて思わないし、
足手まといなんて思わない。
AはAがしたいようにすればいい。
どんなことがあっても俺たちはAとずっと一緒にいる。
これだけは約束する。」
.
俺たちはAが思ってる以上にAがいないとダメだって思ってる。
Aがいないなんて考えられないんだ。
だけどそんなこと今Aの前では言っちゃいけない。
Aの笑顔をひとまず見て俺は病室を後にした。
.
一人になってようやく俺は現実だと悟って涙が出てきた。
俺も覚悟を決めなきゃいけない。
「あいつらに会うのはAの退院日か……」
あいつらどんな風に受け止めるんだろう。
長く一緒にいるけど、こればっかりは予想すらできなかった。
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作者名：な | 作成日時：2021年4月6日 13時
