美しい旅人【ONE PIECE】 (ページ11)

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10話　出生　(過去話) ページ11

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18年前

ある西の海に
ぷかぷかと籠が浮いていた

その籠は真っ白で、藁で編まれているようだ
その日は快晴、見通しも良い
そんな海に
ぽつんと籠は浮いていた

普通なら
長く持たずに沈んでしまうはずだ
しかしその籠は
波が強くなろうと、
変わらず浮かび続けるのだ

そんな籠は
西の海に位置するとある島に流れ着く

その島の名前は「オハラ」

その島の考古学者の老夫婦は
偶然にも
波に沈まぬ籠を見つける

その籠には

1人の赤子がいた

さらに驚くことに

その赤子を取り囲むのは、
輝く海色の宝石たちだった

真っ白なシルクのクッションの上に
ぐっすりと眠る美しい赤子

その赤子の手元を見ると、
周りの宝飾品とは特段輝きの違う

アクアマリンの指輪を握っていた
サンタマリア・アクアマリン
考古学者である老夫婦には、
その価値が充分理解できた

そもそもアクアマリンは
神話上
海が荒れた時に
海の精の宝物が浜辺に
打ち上げられたものだと言い伝えられている

この子供を育てようと決めた夫婦
老夫婦はこの子供は特別な子だと感じ取った

籠を載せていた海が輝いたのだ
その部分だけが
まるでその子の幸せを祈るように

老夫婦はその子をおくるみに包み、
ベットに寝かせようとする

するとその子が持つ指輪の裏に
名前が刻まれていることに気づいた

エレスティア・D・アリア

と、

老夫婦はこの子を優しく育て上げ、
また時に叱り、
その結果
Aは人としてしっかりとした
立派な子供に育った

一方Aは、自分が拾い子ながらも
一生懸命に育ててくれた老夫婦のことが
大好きだった
クローバー博士と共に研究する2人が
誇りだった

いつか自分も考古学者として
2人の手伝いをしよう、

ただある日から、
Aは毎朝踊るようになった
Aには踊りを習ったような記憶はない
ただ何故か体は動く
、、これがAは怖かった

実はこれを知っていた老夫婦は
おそらく出自が関係しているだろうと
考えていた

あの子の生まれはわからない
海の上で拾ったのだから
しかし、宝石の質、装飾、
位の高い人物が生みの親であることは
確かであろうと踏んでいた

数週間前にバスターコールで
焼かれてしまった島の王族かもしれない、
とも考えていた

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