美しい旅人【ONE PIECE】 (ページ2)

今日:6 hit、昨日:542 hit、合計:42,670 hit

1話　お昼ページ2

時は大海賊時代
1人の女がとある春島へと降り立った

真っ黒なマントを羽織った女は
美しい桃色の花をつける木の元で
静かに海を眺めていた

ｻﾞﾌﾞｩﾝ.....ｻﾞﾌﾞｩﾝ......

『ここはどこかしら、とっても穏やかだわ』

『(お腹すいたし、
お昼ご飯でも食べようかしら)』

.

...ｶﾞﾔｶﾞﾔ....
ﾁﾘﾝ..

「はい、いらっしゃい」

にこやかな笑顔を浮かべる壮年の男
おそらくこの店の主人だろう

太陽が上にまわり、お昼時

店にはいくつかのテーブルがあるがどこも満席だ
カウンターは比較的空いている

「ご注文は何かな」

女はカウンターに腰掛けると、
少し悩み

『、、このアップルティーのアイスと、
　カルボナーラをお願いします』

「はい、少々お待ちくださいね」

すると、隣に座っていた壮年の女性に声をかけられる

「見かけない子だね、旅の人かい」

その女性は笑い皺の綺麗な、
姿勢のしゃんとした人だった

『はい、今日の朝偶然ここについたので、
　お昼ご飯でも食べようと思いまして』

「女ひとり旅かい？大変だろう」

女性はまだほのかに暖かいコーヒーを
一口含みそう言った

『不便もありますが、楽しいです！
　それに、人を探してるから、、』

そう言ってマントの女は少し顔をのぞかせる。
女性に笑いかけると、
女性はマント越しにも伝わる女の、
えもいわれぬ美しさに息を呑んだ

「探し人かい、早く見つかるといいねえ」
「あんた名前はなんだい」

『エレスティア・Aです』

女は微笑みながらそう言った

暫くして店の主人がオーダーを持ってきた
女と女性はお互いにこやかに歓談し始めた

お互い食べ終わり、そろそろ会計しようかという頃

女性は女を引き留め言う

「名乗ってなかったけど、ワタシの名前はおつる
　海軍にいてねぇ、なんかあったら頼るといいよ」

そう言うとおつるは女に
自分の連絡先を渡す

『おつるさん、ですね！
　是非連絡させてもらいます』

『(おつるさん..素敵な名前の方だわ！)』

ﾁﾘﾝ....

昼も過ぎ客が帰り出した頃、
1人の男が店に入ってきた

「おつるさん、、ここにいたんかい」

その男は海軍と書かれた真っ白なコートに
深紅のスーツを着こみ、
帽子を深くかぶっていた

「センゴクさんに頼まれやして、
　わしがお迎えにあがりやした」

そう言うと男はおつると笑い合う
もう1人の女と目が合った

...