ストレートな愛を花束に (ページ4)

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〝じゃあまた〟

この言葉が本当のものになったのは

あれから３日後のことだった .

『また会いに来ちゃいました』

あの時の変わらない深く被られた帽子と

サングラス、そしてチョコレートラテ .

A 「ご来店ありがとうございます」

あの時と変わらない私の対応 .

『この後って空いてますか？』

名前も知らないこの人のさす

この後って

A 「え？」

『外で待ってます
あなたの仕事が終わるのを待ってます』

名前も職業も

何にも知らない相手のお誘い .

それだけ言って長い足で颯爽と

去っていく彼 .

A 「どうしたらいいの」

私のそんな言葉は

誰にも聞こえず、誰にも届かず

桜の花びらが散るように散っていった .

...
......
.........

『良かった、来てくれた』

何も知らないのにも関わらず

何故か彼のもとへと言った私と

そんな私を見て、目が無くなるほど

優しく優しく笑った彼 .

A 「お待たせしてしまって」

『勝手に誘って返事も聞かずに出てしまったので
会えて嬉しいです』

ほっとしたのか

もたれかかっていたガードレールに

ちょこんと座った彼 .

A 「あの、どうして私のこと ... 」

そんな彼に

ずっと気になっていたことを聞こうとすると

『いろいろ知りたいし、いろいろ知って欲しいので
ご飯でも食べて話しませんか？』

〝もう予約してあるんで〟

そう言って歩きました彼は

私の手を繋いでいた .

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