ストレートな愛を花束に (ページ13)

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時が止まる .

照くんを見ると

『そろそろお開きにしよっか』

なんて言いながら

帽子、サングラスにマクスを

つけ始めてて

A 「照く、」

『今日はもう一旦帰ろう』

呼び止めようと思ったけど

出来なかった .

照くんがお会計をいつの間にか

済ましていてくれたから個室から出ると

そのまますぐに家路に帰ることになる .

A 「半分払います」

唇が触れた時嫌じゃなかった

びっくりしたけど嫌じゃなかったのに

『好きな子に払わせるわけないでしょ
ありがとうって言って』

何だか距離が開いてしまったみたい .

A 「ありがとうございます
ごちそうさまでした」

涙が出そうになったけど

『うん話せて楽しかった』

A 「私もです
またお店にいらして下さいね」

〝じゃあまた〟

あなたがそう言ったように私もそう言う .

『送ってくよもう遅いし』

A 「大丈夫ですすぐそこなので」

あなたに背中を向けて

歩き出したのに

『なんて泣いてるの？』

A 「泣いてません」

泣かずに我慢して背中を向けたのに

どうして気がつくの .

『俺、なんかしちゃったかな？』

手を引かれ

向き合う形になってしまう .

『嫌だった？キスしたの』

A 「違う驚いただけで、なのに ... 」

すっと私の方に

手を伸ばし涙を拭ってくれる .

A 「なのに、」

『だっせぇな俺』

そう言って

夜空を見上げる .

『こんなこと言わせて
これ以上一緒にいたらだめになるって思った』

〝だめになる〟

やっぱり後悔してるの？

.