笑顔でいたい【sho.s】

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Aside





料理が作れなくなった。



運動機能が低下し、トイレに行くのがやっと。
必要最低限のことするのがやっとだ。
ろれつが回らず、うまく言葉を伝えられない。
時にはそれが悔しくて、我慢できなくて
かんしゃくを起こすこともある。


なんでだろう。


わかっていたはずなのに。

病気を告げられたあの日から
こうなることはわかってたのに
いざその状況に置かれると
何も考えられなくなる。
本能のままに動かざるを得なくなる。


怖い…


そうつぶやいた途端、涙が頬を伝う。


翔「どうした？俺はここにいるよ」


この声を聞くと安心する。
生きてるんだって実感できる。


「ありがとう。」


今私ができる最大の笑顔を作ってみる。

顔面麻痺はでていないものの
ひきつった顔になっているのであろう。


筋力が衰えた為、ベッドで一日を過ごすことが
多くなった私は
今日もまた、ベッドで眠りにつく。
となりで腰をおろした彼が私の手を握り
ゆっくりとしたやさしいリズムで。









数日後、私の最後の入院が決まった。

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