無愛想な君② (ページ6)

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疲れた…

無事、日本での仕事を終えて韓国に再びやってきた。

今回、以前お世話になった先輩が所属しているグループのMVに出演させていただいた。

「ダンサーで」というので行ったのに…

いざ打ち合わせや振り落としが始まると、どんどん話が変わっていって、結局は踊るだけじゃなくて少し演技もした。

短時間で曲の雰囲気を掴んで他のダンサーさんと息を合わせていかなければならないし、それプラス慣れない演技に普段の倍は疲れた。

「毎日連絡して」と言っていたVからは、私がする前にVの方からメッセージを送ってくれた。

「ご飯食べた？」とか「セクハラされてない？」とか、「ナムジュニヒョンがまた皿を割りました」とか…

SNSが苦手で返事も遅い私だけど、怒りもせず毎回メッセージをくれる。

あ、一回だけ怒られたか。

「今何してる？」って言うから帰国中に会ったダンサー仲間と一緒に撮った写真を送信したら、「近すぎ」だの「お酒飲むの禁止！！」と一気に10件ほどメッセージが届いた。

まぁ、怒られたのもそれくらいで、慣れない事への緊張や疲れはVのおかげでだいぶ解れたから感謝している。

家まであと数100m。
帰ったらお風呂に入ってすぐ寝よう…

リラックスタイムのことを考えると自然と歩くスピードも速くなる。

やっと着いた。

急いで玄関のパスワードを打ち込む。

すると不意に後ろにリュックが引っ張られてバランスを崩した。

なに、まさか、あの時の不審者ー…

ベク「やぁっと見つけた！久しぶりだな、A」

「…ベクヒョン」

ではなく、とっても懐かしい人だった。