無愛想な君② (ページ22)

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カイ「Aヌナ泣いてんじゃん」

「ジョンイナもね…」

あれからしばらくして落ち着いた私たちは向かい合って床に座っている。

カイ「で、なんで勝手に消えたの？俺のこと嫌いになった？」

「………そう、嫌いになった。もう付き合うのは無理だなって思った」

こんなの嘘だ。でも、ここできっぱり言わないと、また彼を縛ってしまう。

あの時それができなかった報いを、せめて今させてほしい。

カイ「…嘘だね。ごめん、ヒョン達から全部聞いたんだ。Aヌナが悩んでたこと」

なんだベクのやつ全部話したのか。

あれだけみんなには話さないでって言ったのに。
今度会ったらぶん殴ってやる…

そんな事を考えていたら、ジョンイナに腕を掴まれ再び彼の胸の中。

あ、香水変えてないんだな…

カイ「ヌナごめん。俺が守らなきゃならなかったのに」

「ジョンイナのせいじゃないよ。あの人達に色々言われたり嫌がらせされて、このままじゃダメだなって思ったの。もっとダンス磨かなきゃって。

でも、みんなに話す余裕もなくて…

私が弱かっただけだよ、らだから、悪いのは私」

そうだ、ジョンインに寄りかからることもせず、勝手に離れてからを傷つけた私が悪い。

カイ「俺はAヌナにとって、どんな存在だった？」

「え？」

カイ「俺のこと愛してた？」

真剣な表情のジョンインから目が離せない。

「愛してたよ」

だから、今度は嘘をつかなかった。

カイ「俺も…俺も愛してたよ。正直、ヌナがいなくなった時、めっちゃ恨んだよ。でも、最後には必ず会いたいって思うんだ、だから……」

この後は言うか言わまいか迷っているようだった。

カイ「だから、もう勝手にいなくなるとか無しね」

そう言って私の手を優しく握ると、軽く引っ張って立たせてくれた。

チュっ

「！？」

カイ「ごめん、我慢できなかった。ってか、顔真っ赤。昔はもっとすごい事したのに」

「調子にのるな」

カイ「ごめん(笑)楽屋まで送るよ」

不覚にもドキッとしてしまったのは内緒にしておこう