無愛想な君② (ページ38)

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JM side

マネ「さて、帰るか～って…なに、この雰囲気」

「なんでもないですよ」

マネ「そう？そういえば！A嫌がらせされてるんだって？」

ヌナの嫌がらせの件は、マネヒョンの耳にも入ったようだ。

マネ「で、今日はどうする？」

「流石に昨日の今日で家に帰るのは怖いから、ホテル探します」

ホテルか…あ、良いこと思いついた…

JM「俺たちの宿舎、１つ部屋空いてるよ」

「何を言いだすんだ」と目を大きく開けているAヌナ。

名案だと思ったんだけどな。

V「良いね！ホテルに何泊もしたら金額凄いことになりそうだし！それに、ヌナ友達いないでしょ？」

「は？いるから」

V「でも、頼れる人はいないでしょ？」

「…ありがたいけど、ご迷惑になるし、ファンに見つかったら大変なことになるから遠慮しておくよ」

JM「でも……」

SG「Aがいいって言ってるんだから、いいんだろ」

ユンギヒョンのイラついた声が練習室に響く。
まだ怒りが収まっていないみたいだ。

それから仕事が残っているというヌナとユンギヒョンを残して、俺たちは宿舎に帰ってきた。

夜もだいぶ深くなってきたけど、眠れない。

それはテヒョンも同じようで、2人でリビングのソファに座って溜息を吐く。

たぶん考えてることも同じ。

JM「ねぇ、なんでAヌナあんなに頑固なの？もっと俺たちを頼ってくれて良いのに…」

V「うん…あれかな、EXO先輩の時みたく、迷惑かけたくないって思ってるのかも…」

ヌナの過去の事を考えると、そうなのかも。

JM「逆に心配なんだけど」

V「ね………もう、流石にホテル見つかったよね？ちょっと連絡してみる？」

テヒョナが俺にも会話が聞こえるようにスピーカーにしてくれた。

V「ホテル見つかった？」

「うん。無事見つかったよ」

JM「良かった～。あ！ジミンもいます！あれ？でも、ヌナ…今ホテルにいる？」

ヌナの声に混じって微かに聞こえるのは、車の走行音。コンビニのドアが開く音。それに、ヌナの声も息が上がっている。

「あ、今家着いたところ。日中着替え取りに行けなかったからさ」

JM「はあ！？バカなの！？もし犯人いたらどうするの！？」

「大丈夫、すぐ家出るから。あ…」

プツンっ。

V「え、ヌナ？もしもし？もしもーし！？」

聞こえるのは機械音だけで、返事はなかった。