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俺はヒョン達や弟達にも秘密にしていることがある。



その日はダンスに納得がいかなくて、1人で事務所に残っていた。



だいぶ身体もガタが来ていて、もう限界。



思考回路が詰まって新しい振りは出てこないし、疲れで身体は上手く動かないし…



憂鬱なまま練習室を後にした。



あれ、俺の他にまだ誰か残ってる…



日付なんかとっくの前に変わってる。


光が漏れている練習室を除くと、
一心不乱に踊る人。



汗が滴る金髪が蛍光灯に照らされてキラキラと輝いている。



音楽は微かに聞こえる程度。聞いたことのない曲だったけど、悲しい曲なのかな?その人の表情や動きから歌詞が伝わってくるようだ。



綺麗…




JH「え、なんで俺泣いてんの、」



気づけば頬が濡れていた。こんなことってあるんだ。本当に自分が泣いてるなんて気づかなかった。



不思議なことに、疲れだとか、上手くいかないモヤモヤだとかがどこかにいってしまっていた。




練習室をもう一度見ると、動きを止めて肩で息をしている人。



あの人も相当なエネルギーを消費していたのだろう。


ふらふらで、今にも倒れてしまいそうだ。



誰なんだろう。ここであんな踊りをする人見たことがない。



ふとあの人が振り返ってTシャツをお腹あたりまでまくって顔の汗を拭う。



JH「やべっ」


薄っすら割れているけど、あの筋肉のつき方、男じゃない。女なんだ!!!



女性とわかった瞬間一気に見てはいけないものを見てしまった感が押し寄せてきて、急ぎ足で練習室を後にする。




あの人は誰だったんだろう。いつか会って直接お礼をしたい。また次の日頑張れる勇気をくれたことにね。




だから、なんだかこの出会いを大切にしたくて他のメンバー達には秘密にしておきたかったんだ。




JH「俺も知らない」

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作者名:あんこ | 作成日時:2018年6月24日 23時

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