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いつも俺たちが練習室に入る頃にはストレッチを終わらせていて準備万端なAが今日はなんだかおかしい。
集合時間ギリギリに来て、グクの構って♡オーラも無視。
グクは昨日のテヒョンのことがあったからご機嫌斜めだったけど、今度はシュンッと落ち込みモードだ。
練習が始まってもいつもみたいな言葉のキレもないし、俺たちを褒める時くらいにしか見せない笑顔も今日はなかった。
心ここに在らず…
そんな感じだ。
SG「今日のA、様子おかしくないか？」
JN「やっぱり？俺もそう思ってたんだ…体調悪いのかな？」
ユンギも同じことを感じていたようで、休憩中も
Aの事をじーっと見ている。
ユンギは慣れた人以外あまり言葉数が多い方ではないけど、Aとはどこが波長が合うのか壁を作らず話していた。
SG「ちょっと聞いてくる」
JN「体調悪いんだったら、早めに練習切り上げようか」
SG「そうだな」
本当は自分で聞きに行けば良いんだけど、ユンギがあそこまでメンバー以外の人を心配するのも珍しい。
ちょっぴり悔しいけど、待っておこう。
ユンギと話している間、ずっと耳たぶを触っているA。癖なのだろうか。
ショートヘアーから覗く耳たぶには、いつもと違うフープピアスがついていた。
いつも星型のピアスつけてるのにな。
光に当たると青くキラキラ光るピアスが綺麗だったから、記憶に残っている。
ここからでは2人の会話は聞こえないけど、ユンギが大きな声でテヒョナを呼ぶ。
まるで飼い主に支持されたかのように、凄い勢いで鞄を漁り始めた。
なんだ？
あ…
テヒョナの掌にあったのは青くキラキラと光る星。
「ありがとう、本当にありがとう」
そう言い眉毛をハの字にしてテヒョンの手をぎゅーっと握るA。
テヒョンの顔は真っ赤。
ふと我に返って周りを見渡すと、その様子をなんだ？とじーっと見つめるメンバー達。
俺もだけど、みんながAに心を開いて来ているのは確かで、きっとそれぞれ思うところがあるはずだ。
冷静であまり感情を表に出さないAを落ち込ませて、笑顔にさせるピアスを贈った人は誰なんだろう？
毎日肌身離さず身につけているから、大切な人からの贈り物なんだと思うけど。
そんな知らない誰かに嫉妬した。
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作者名：あんこ | 作成日時：2018年6月24日 23時
