無愛想な君 (ページ11)

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SG side

「そうそう、腕をもっと伸ばして一気にズドーン」

今日は朝からAヌナと歌謡祭の練習。

「いい感じです。シュガさん、もう少しここの動き大きくしてもらった方がかっこいいかも。そうです、そうです。すごく良くなった」

Aヌナはなかなか褒め上手なようで、みんなにやにやデレデレしている。

まぁ、俺も必死ににやけ顔を隠してるんだけど。

「今日はここまでにしましょうか。また明日続きから。お疲れ様でした」

RM「お疲れ様でした～」

スタッフ「Aさん、ちょっと良いですか？」

「はい。今行きます。」

V「あれ、Aヌナは？一緒に帰ろうと思ったのに！！」

SG「俺少し作業してくわ」

JN「了解。あんまり遅くならないようにね」

今日は帰る～と練習室を後にするメンバーを見送って、作業室にこもる。

長い間パソコンとにらめっこしていて、目が疲れた。少し休憩するか…

あ、Aヌナだ…

「あー！！もう！またフリーズした！あ～…」

休憩スペースに置いてある机につっぺしてサラサラの金髪をぐしゃぐしゃにしているAヌナ。

こんな取り乱すことあるんだ。
なんだか面白い。

SG「大丈夫ですか？」

「！？あー、大丈夫…じゃないです」

急に話しかけたからかびくっとして髪の毛を整え始めた。

「私のパソコンぽんこつで。固まってしまって…」

SG「どれどれ…あれ、これ俺たちの曲ですか？」

「歌謡祭で踊る曲の編曲をしてたんですけど、今までのデータ大丈夫かな」

まさか曲のアレンジもAヌナがするなんて。

結局パソコンは固まったままで、USBを俺のパソコンに繋いでデータの確認をする事に。

SG「めっちゃいい…」

「本当ですか？安心しました。シュガさん作詞作曲することもあるんですよね？CD聴きましたけど、めっちゃ良いですね」

SG「ありがとうございます…」

素直に褒めてくれたのが嬉しくて、またにやにやしてしまう。

「シュガさんにも聴いていただけて良かったです。あとはパソコンですねー。新しいの買わなきゃ」

USBを外しながら、ぶつぶつとお金が～と言っている。

SG「良かったらこのパソコン使います？しばらく」

「良いんですか？助かります。それにシュガさんにぜひアドバイスいただきたいです。あ、図々しくてすみません。」

SG「いえいえ」

ホッとした様子のAヌナ。

意外と面白い人なのかも。