私は＿＿＿の神…【神々の悪戯】【ロキ】

6#4 ページ35

ロキside

Aが何か言おうとしている
それはわかるのだが
何を言おうとしているかが全くわからない…

｢おい!!なんだよっ!!
何て言おうとしてるんだよ…っ!!｣

懸命に呼び掛けるがAからの反応は薄い
口の動きから読み取ろうともするが
僅かな動きすぎて読み取ることができない

｢…………っ…｣

するとAは瞳から大きな雫を流し
瞳を閉じてしまった

｢おいっ!!まてよっ!!まってくれよ…っ!!｣

何度呼び掛けてもAからの反応はない
俺はバルドルだけでなく
Aも助けらんないのかよ…
どうしたら…どうすれば…っ!!

｢なぁ…俺はアンタとの約束すら守れない…
呆れたよな…こんな俺なんて…
惚れた女との約束すら守れてないんだぜ…?
わらっちまうよな…それでも…
それでも…っ!!
アンタが好きだったのは変わりないから…｣

Aに届けたい思いを言葉にする
どうしても言いたかった
最後に…最後に俺の思いを…
少しでも多く伝わるように俺は
闇の中のAを強く強く抱き締めた

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