219話 本当の"僕/俺"は ページ25
〜天月 side〜
今日はずっと歌詞さんとun:cさんとで、ライブのストーリーの打ち合わせをしていて、まだ話していたんだけど……。
歌詞太郎「天月君???そんなに今どうしてるか気になる???」
天月「えっ??まぁ、そうですねぇ……。」
un:c「本当、Aのこと、大好きだもんねー。」
大体いつも僕はAがいないとソワソワしているらしい。らしいっていうのは僕としてはそれを出さないようにしてるけど、まあこの2人には付き合いが長いからバレてるんだよなぁ。
歌詞太郎「まあ今日は僕らでもソワソワしてたけどね。なんせ、1人で行かせちゃったし。しかも交換条件があったもんね。」
天月「あ、それならSou君が心配で迎えに行ったみたい。それでその後またシェアハウスに戻ったらしいよ。ちゃんと馴染めそうって連絡今来たところ。」
un:c「それは何より、かな??あ、そういえばSou君は見るの初めてだったんだよね?Aの元の姿!!」
天月「あ、そうだったよ。物凄く喜んでた。まぁそれにしても本当に2人は凄いよね。」
歌詞太郎「そうだね。互いに婚約してるの抜きで両思いで、それも離れ離れになっても揺るがなかった。」
un:c「ちゃんとこの幸せ、見届けなきゃね??」
天月「そうだね。あ、じゃあここをこういう感じで進めるのはどうかな????」
そう、何より幸せになって欲しい。特にAには、生まれて"すぐに"親が亡くなって、僕の家じゃ簡単には引き取れないからその間施設や養子として別の家にいて。その後男装っていう本来の性別、"お嬢様"としての形を捨て去ることになって。一人称も"私"から"僕"になった。その時の電話は、今でも忘れることはない。
……ま、それは"俺"が"僕"に変わった"覚悟"をAが察したんだろうけど。ってやばい。そんなこと考えてたらーーーー。
天月「えっ、ちょ、2人とも……??」
歌詞太郎「もう、また溜め込んでたよね、"翔"??それはやめよってあの頃から話してなかったっけなぁ。まあ細かく言わないでおこうか。ほら、僕の膝の上においで??」
un:c「何?俺の肩も借りたいなら全然貸すよ、"翔"??」
もう、やめて欲しい。その2人の優しさに、つい戻ってくるんだよ。あの頃封じ込めた''俺の1部"が。あれだけは、もう見せたくなかったのに、なぁ。
そろそろ話そうか。僕らの出会いを、ね???
✄--- キ リ ト リ -----✄
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作者名:れの | 作成日時:2018年4月6日 22時