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89話 何よりこのままは良くないから ページ10

〜貴方 side〜


次の日。病院に戻った僕は1人病室ですっかり暇になっていた。なんで1人かというと、翔兄さん、瑞希、雷輝さん、海さんは他の家族に直接伝えに、un:cさんと歌詞太郎さんは早速打ち合わせ、綾ノ内先生は夜勤だからね。



『暇すぎて、翔兄さんの放置してたMIXできたし。うーーん、暇←』



そういえばこの病院とも長い付き合いだからこうして部屋あるんだけど、僕って今現在は、健康……なんだろうか。




『ま、前よりは強くなったよな。踊れるくらいだし。』



やることないし、寝ようと思ったその時ーー。



坂田「やっぱり、この病室か……。」



『え??坂田さん??どうしてここに???』




そこに現れたのは坂田さん。いや、全く意味がわからない。



坂田「なぁ、なんで覚えてないん???」



『えっ??いや、何の話ですか??』


坂田「ってそうやんな。あのな、俺と俺におった弟と、会ったことあるねん。ちょうど、この病室で。」


『!?!?……中3ってことですよね??あの、聞いてると思うんですけどーーー。』



坂田「記憶喪失、やねんね?だから俺も正直、思い出さなくてもええと思うねん。辛い思いを"また"して欲しくないし。」





なるほど、どうやら僕の中3の記憶喪失に大きく関わってるらしい。



『あれ。思い出さなくていいと思うなら、どうしてここに来たんですか??』



坂田「俺は良くてもなぁ、死んだ弟が、"琉空"がかわいそうなんや。」



『琉空……??』



なんだろう。初めて聞くはずの名前なのに引っかかる。でも前のまーくんみたいにすぐにはぱっとしない。これは確かに思い出さない方がいいのかもしれない。でもきっと、忘れたい、いやなかったことにしてるくらい、僕と仲が良かったんだろう。だからこそーーー。




『あの、坂田さん。何か持っていませんか。その琉空さんに関するものとか。』


坂田「え??一応、アルバムなら持ってきたけど………??」



『見せてもらっても、いいですか??』



坂田「えっ?でもーーー。」



『忘れて、なかったことにしてる、そんな自分が許せないです。なので、お願いします!!』




坂田「ええよ。俺も見せたいために持ってきてんからな??」



後で翔兄さん達に怒られるかもしれない。けれどもこれも瑞希と結婚するまでに立ち向かわないといけないことの一つだと思うから。ちゃんと現実と向き合おう。

90話 向こうがそれでも知りたいなら→←88話 "普通"なら反対、だけれども



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碧依(プロフ) - 吸血鬼!?読みたいです!! (2019年4月6日 1時) (レス) id: ef8212093f (このIDを非表示/違反報告)
れの(プロフ) - 望結さん» 返信遅くなってすみません!!応援ありがとうございます!!これからも頑張りますね!! (2018年2月14日 23時) (レス) id: 740ce85763 (このIDを非表示/違反報告)
れの(プロフ) - ゆるとさん» 返信遅くなってすみません!!見てくださってありがとうございます!!これからも頑張りますね!! (2018年2月14日 23時) (レス) id: 740ce85763 (このIDを非表示/違反報告)
望結(プロフ) - 100話突破おめでとうございます!続きがとても楽しみです!これからも頑張ってください!本当に100話突破おめでとうございます!!! (2018年2月4日 10時) (レス) id: bdb9fa4f1c (このIDを非表示/違反報告)
ゆると(プロフ) - 100話突破おめでとうございます!!!!これからも頑張ってください!更新楽しみにしています!!! (2018年2月3日 22時) (レス) id: 71002a7187 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れの | 作成日時:2018年1月23日 23時

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