297話 無差別殺人事件 その13 ページ23
〜天月 視点〜
Aが刺されて、あとは歌詞さんとun:c君がサポーターになって、もう半年がたった。時期はすっかり寒くなってなんなら今日は節分だっけ。Aは未だに目を覚まさない。僕らは出来るだけ、いつ目が覚めてもいいように誰かしらそばにいるようにしてた。もちろん、このまま目が覚めない可能性もなくはない。現にこの無差別殺人事件の死傷者の数は結構多い。それもあるのか未だに重症者で意識不明なのはAくらい。
歌詞太郎「天月君、Aの様子はどう??」
天月「あ、歌詞さんにun:c君……!変わらず、ですかねぇ。」
un:c「そっか……。中々犯人も見つかってないみたいだし、何よりAの浮上してないの、皆ソワソワしてるからね。」
そう、これだけの被害者がいるこの事件、にも関わらず未だに犯人は捕まっていない。それに確かに星宙☆彡の浮上が一切なくなったことに心配する声が多い。そろそろ関係性をばらして僕が変わりに浮上するべきなのか。そうふと考えていた時ーーー。
天月「っ!?!?A…………??」
歌詞太郎、un:c「「!!!」」
un:c「俺、とりあえずluz君呼んでくる!!」
そう。Aの手が、口が動いてる。目も開いている。それは素直に嬉しい。でもそれはーーー。
『……??』
天月「A、詳しい話はluz君がしてくれると思うだけど……。ってん??」
僕の袖をぎゅっと引っ張るA。何か伝えたいんだろう。あ、そうだ。メモ帳があったはず。
天月「ほら、A。これに書いてみて??」
と、メモを渡すとスラスラと何枚か書いているのを見せてきた。
[黙って外出してて、ごめんなさい]
[頑張って逃げてたんだけど、行き止まりで、逃げきれなくて]
[喉、刺されちゃった。声、もう出なのかな??]
[バチ、当たっちゃったね(笑)]
これには僕も歌詞さんも、戻ってきたun:c君やluz君も思わずーーー。
天月「Aは何も悪くないんだから。お願い。自分を責めないで。それと無理して笑わないでよ……。」
Aを暖かく4人で抱きしめる。それに何より生きててくれたんだから。
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羽龍夜 - こんにちは!1話から一晩かけてぜんぶ読みました!wおもしろいので、更新がんばってください! (2018年7月30日 10時) (レス) id: 0d30fcd0a4 (このIDを非表示/違反報告)
れの(プロフ) - 塾だるい(泣)さん» コメントありがとうございます!!Eve君出てきたの割と最近ですが今回のパートはメインで出てくるので是非見てください!! (2018年7月14日 22時) (レス) id: 740ce85763 (このIDを非表示/違反報告)
塾だるい(泣) - Eveさんに釣られてやって来ました! パート1から見てきます(マッハ2000) 続き待ってます! (2018年7月14日 18時) (レス) id: e0ee611b9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れの | 作成日時:2018年7月12日 18時