*092 坂本side ページ10
長野「お願いします。迷惑かけたくないので」
井ノ原先生は両手で腕を組み難しそうな顔をしてから
その手をほどくと鞄の中の財布のテレホンカードを出して
長野に向かって見せて微笑んだ
清隆先生「…しょうがねえな、特別だ。今回だけはこいつをしまっておこう。」
テレホンカードを財布にしまうと真顔に戻って
ゆっくりと丁寧に言った
清隆先生「そのかわりだ、俺のことをもっと頼れ、親が海外勤務に行ったならお前は今一人ってことだろ？そういうことはもっと早く言えよな。バイトだってもともと禁止なんだから、今日だってそのバイトの話をお前と話すって約束だっただろ？いいか、俺を頼れ。それが条件だ」
長野は一瞬間を置くとすんなりと顔を縦に振った
俺はそれが嘘にしか見えなかった
こんな簡単に破られる約束に納得しろというのか？
“長野博”…やっぱりこいつはいったい何者だ
何かある…こいつには絶対
なぜあの時俺を助けたんだ
謎が多すぎる…
井ノ原先生はじーっと長野を見て考えている
そうだ、納得するはずがない
もっと形に見える感じで示されないと
こいつばっかりは信じられないよな
もし納得するようならばかだ
井ノ原先生は顔をくしゃっとにっこり笑って自分の身長より
少ししか変わらない長野野の頭を思いっきり撫でた
長野は喜んだり照れたりする様子はなくて
ただしっかりと何かを考えているようだった
おい嘘だろ…
長野「ただバイトはやめませんよ先生」
井ノ原先生は長野頭から手を放すと困った顔をした
清隆先生「長野〜、お前大変なのもわかるけど少しは両親を頼ってもいいんじゃないか？向こうもそれはそれで…。な？」
井ノ原先生は一つため息をつくと俺のほうを向いた
俺の方に近づいてこまねいた
仕方なく俺は長野の隣に立った
さっきの力のこもっていない目を見てから
何だ怖くて隣にいる長野の目が見れなかった
その目と合ってしまいそうで
井ノ原先生は俺たちを再び並べるともう一度長野のほうを見た
清隆先生「それに今日やめろって言いに来たらこの始末だっただろ？」
そして今度は俺の方も見て
清隆先生「何があったんだ」
二人は黙った。
長野は笑顔で俺は下を向いて気まずく
そんな対照的な二人の姿をじっと見ていた
そんな沈黙がしばらく続いた時だった
…コツコツコツ
俺の母親が来た
俺を見た母が駆け寄ってきた
清隆先生「もういい、二人とも今日は帰って休め…」
井ノ原先生は俺の背中をポンッと優しく押した
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錦原エリー(プロフ) - 作者の雑談多くて読みにくい。本編かと思ったらいきなり作者の雑談で、本編はその後とか読む気無くすわ。本編とは別にページ使って纏めて書けばいいのに。それだけ飛ばせるように。まぁ昔の作品なんで今更ですが。 (2022年9月18日 13時) (
レス) @page34 id: a25755538d (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - 他力本願な鮭さん» 返信の方遅くなり大変申し訳ございませんでした。貴重なご意見ありがとうございます。只今検討中でございます！ありがとうございました！ (2016年8月3日 13時) (レス) id: 82f2657c49 (このIDを非表示/違反報告)
他力本願な鮭 - 読んでみたい人もいると思うのですが… (2016年7月26日 0時) (レス) id: e9d69cbd36 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - 他力本願な鮭さん» 3をお読み頂きまして誠にありがとうございます！1,2の作品はお話が少々暗いためフラグを立てておりますので18歳以上の方のみの観覧となっております。申し訳ございません( ；∀；) (2016年7月18日 6時) (レス) id: 82f2657c49 (このIDを非表示/違反報告)
他力本願な鮭 - 1と2が出てこないのですが… (2016年7月18日 0時) (レス) id: e9d69cbd36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みりん | 作成日時：2016年4月13日 5時
