*046 坂本side ページ9
深夜というべきか、いや、今朝か、長野が過呼吸になって必死に落ち着かせたときは無表情で我此処にあらずって感じだったから
酷く苦しんでいるとはいうものの人間味をやっと感じられた気がして、安心した
タオルのしたの額に手を添える
坂本「あつ…」
俺は今朝置きっぱなしにしといた体温計を手に取り長野の脇にはさんだ
タオルの水を取り替えるために部屋を出る
岡田のいるリビングの前を通りすぎ
洗面器の水を取り替えて再びリビングをとおり岡田を見ると岡田が何やら寝ぼけた様子でボーッと何かを見つめながらほわほわと電話をし続けていた
長野の寝室にもどると
ピピピピ…ピピピピ…
体温計がなり体温計を取り上げてからタオルを新しい水に濡らして額に戻した
体温計の数字を見るとため息が出た
“39.4゜”
坂本「馬鹿だなあ…」
何で寝てんのに上がってんだよ、こんな状態でよくもまあ仕事と言えたもんだ
坂本「今朝は38.5゜だったのによ」
仕事を外されたショックか?
ーガチャ
ドアが開いた先を見るとそこには焦った岡田の姿があった
岡田「どうしよう、よしくんたち、ここくるっ」
坂本「お前どういうことだよ、まずは落ち着けって」
岡田はこっちに駆け寄り申し訳なさそうに答えた
岡田「あんな、僕、寝ぼけてて うんうん 頷いてたらこうなとったんや」
ああ…電話変わらさせなきゃ良かった
長野がこんなんじゃ、来客なんてましてやそんな大人数を
岡田が涙目で言うもんだからとりあえずの策として頼んだ
坂本「わかったわかった、俺が悪かったから
そう落ち込むな、いいか、俺が長野を見てるから、お前はそっちを相手にしろっいいな?準備できるな?」
岡田はコクンと頷き部屋をあとにした
31人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みりん | 作成日時:2016年3月13日 21時