ツンデレ上司との恋愛事情《Shota.W》

＊26 W.Side ページ26

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再来月号の特集ページの撮影もなんとか終え、


俺は一人今日撮った分の写真のチェックをしていた。




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光が上手く入ってないと表情だったりもあんま綺麗に見えないんだよな。


これは全体のバランスが良いから表紙に使おうとか限られたページ数で飽きない雑誌作りを考えるのは全部俺の仕事だ。


だからこそ、


雑誌を作っていく編集者として一切の妥協は出来ない。




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渡 「あーまじ疲れた…」




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ようやく一息ついて大きい背もたれの椅子に身体を預かれば外はすっかり更けていた。


こんな時間になるまで仕事してるなんてな。


今日はとんだアクシデントもあったし、どうなることかと思ったけど、なんとか佳境乗り越えたしまぁ良いか。




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羽 「副編集長、お疲れ様です。」




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渡 「…ああ。お疲れ。」




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視線の先には小さく会釈をする羽野が居た。




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羽 「ひとまず、本日の撮影お疲れ様でした。」


渡 「大変だったよ。今日は予想外のハプニングもあったからな。」




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羽 「こちらをお持ちしました。来月発売号の記事です。副編集長が仰っていた記事も練り直して、校閲も全て済んでいるそうです。とある方から預かりましたので。」


渡 「…ああ。」


羽 「それでは、私はこれで。」




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とある方、そんな羽野の言葉には引っかかったが、要は記事も練って校閲も済んだってことで。


少しばかり説明不足なとこもあるけど記事も俺の指摘通り直してあり、


ちょっとはうちの編集部らしい内容になったかなって。




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それよりも、




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渡 「…っ、」




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たった数日でこんなたくさんのページ数の校閲を済ませたってことに俺は驚いていた。


この量をチェックするのには正直、相当な集中力や技量がいる。


だが言葉のセンスや言い回しはびっくりするくらい完璧なもので。




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とにかく今までの記事の中でずば抜けてワクワクした。




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渡 「校閲担当って誰だっけ。…あ、」




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『、失礼します…、』




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多分、アイツだ。あの昭和女＿＿＿＿＿＿＿




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記事を読む限り彼女はこの分野にとても精通している。




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地方からここに異動して来ただけあって。


確かに、どこの誰よりも


校閲の腕はピカイチなのかもしれない。




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