＊12 ページ12
.
数時間後、副編集長は此処に戻って来た。
.
さっきまでの温かい空気が一転、
彼が帰って来たことによって一気に張り詰める。
.
渡 「今から記事の最終チェックすっから。ちゃんと直してあるんだよな？」
梨 「はい、副編集長の言われた通りに。」
渡 「…持って来い。」
.
この人はどうしてこんなにも偉そうなのかな。
.
所詮、ただの副編集長じゃない。
というかこの編集部は…、編集長は居ないのかな。
色々な疑問がふと私の頭の中を駆け巡った。
.
…、…
.
梨 「副編集長のご指摘を受けて、分かりづらい索引のページを変更致しました。あとは…、タイトルの方もより多くの読者さんに手を取ってもらえるよう、」
.
梨花さんがそう説明している最中、部署内にパンッと雑誌を床に叩きつけるような音が聞こえて来て＿＿＿＿＿
.
隣に居た向井さんは、
あちゃ〜これはご立腹やわ。
なんて眉を下げて困った表情を浮かべていた。
.
渡 「同じようなコンセプトのタイトル、Aliceの先々月号でも使われてたけど？」
.
《Alice》。お洒落に疎い私でも知ってる。
ミーハーな妹が良く読んでいるビューティ系の雑誌で
確か、今この業界でナンバーワンの売り上げを誇ってるとかなんとか…、
.
梨 「えっと…、」
.
渡 「雑誌の編集者やってて、
同じ業界の雑誌の特性も把握してないわけ？」
.
梨 「…それは、」
.
渡 「記事内容も退屈でありきたり。校正もなってないし。一からやり直せ。」
.
梨 「校正に関しては、担当の者が居ない状況で…、」
渡 「だから？代わりならいくらでも居るだろ。」
梨 「ですが、！校了まであと一週間しかないのに…、」
.
ｶﾂｶﾂ、と革靴の音が室内に鳴り響く＿＿＿＿＿
.
副編集長はそのまま勢いよくドアを開けると部屋を後にする。
.
これまでの努力だとかそんなの副編集長には関係がないみたいで。
いかに面白い雑誌を作れるかそれが全てみたいだった。
.
梨 「、あの鬼副編集長〜！」
.
あ 「…っ、」
.
とんでもない場所に来てしまった、と私は率直に思った。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2198人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しおこーじ - ツンデレな翔太くんと、途中過程な主人公が、どう惹かれあっていくのか楽しみです!!私は康二くん推しなので、30ページすごいきゅんっとしました\(*' '*)\続きどうなるかな〜♪と楽しみにしてます!!あまり無理せず、頑張ってくださいっ!!応援してます♪ (2022年11月15日 6時) (
レス) @page30 id: 7a72ebc835 (このIDを非表示/違反報告)
さら - 出会い最悪の二人が、どうやって惹かれ合っていくのか、すごく楽しみです！💙くん大好きなので、続きを楽しみにしています！ (2022年9月19日 22時) (レス) @page11 id: 61162ff126 (このIDを非表示/違反報告)
莉奈(プロフ) - 翔太くんのお話楽しみです🎵 (2022年9月12日 5時) (レス) @page7 id: 10c5e94b95 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - コメント失礼致します。すっごく面白いです！しょっぴーの俺様キャラで、途中過程で主人公の女の子とどう惹かれ合うのかが楽しみです！大変かもしれませんが頑張って下さい！ (2022年9月11日 17時) (レス) @page6 id: 45f6799fa1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：くろーばー。
| 作成日時：2022年9月11日 11時
