魔法戦士リトルパルファム-5- (ページ36)

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。゜+゜。+ Miracle17-絶望の魔法戦士と悲しい過去- +。゜+゜。ページ36

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琉巧『(……あれ？意識が…ある。俺…まだ生きてる…？)』

『可哀想やな、理不尽な父親に殺されかけて』

琉巧『(え、誰…？)』

ジャ・アーク『俺は、ジャ・アーク。闇の魔法使いの集団『邪悪団』のボス』

琉巧『(闇の…魔法使い？)』

ジャ・アーク『俺は今、お前の意識に話しかけている。お前の強い絶望に引き寄せられた』

琉巧『(俺の…絶望…？)』

ジャ・アーク『お前は、些細なことをきっかけに崩れた生活に絶望していたやろ？優しかった父親は、会社のリストラをきっかけに豹変した。そんな父親に振り回されて苦労している母親…。元の生活に戻れる様子もない現実に…絶望してたんやろ？』

琉巧『(何で…分かるん？我慢しているお母さんを、見ているのがつらかった…。そんなお母さんに暴言を吐いて、自分勝手なことばかりするお父さんを見るのが嫌やった…。そして…何も出来ない自分も、嫌やった…)』

ジャ・アーク『自分が情けなくなってたんやな？そして、最終的には…暴走した父親に包丁で刺されてしまった…と』

琉巧『(俺、このまま死ぬん…？まぁ、あんな生活を続けるくらいなら…死んでもえぇ…)』

ジャ・アーク『ホンマに、それでえぇんか？』

琉巧『(え…？)』

ジャ・アーク『俺がこうやってお前と出会えたのは、きっと何かの縁や。もう、お前の家族はいない。俺が…お前の新しい居場所を作ってやる』

琉巧『(俺の…新しい居場所？)』

ジャ・アーク『そうや。お前も…闇の魔法使いになって、邪悪団の一員になれ。そうすれば、今ここで死ぬことはない』

琉巧『(…)』

ジャ・アーク『どうするんや？』

琉巧『(…分かった。あなたのところに行く)』

ジャ・アーク『よし、そうと決まれば…』

胸の傷の痛みが引き、意識が完全に戻る琉巧

琉巧『うっ…』

ジャ・アーク『目が覚めたか？』

荒らされたリビングの鏡に、ジャ・アークのシルエットが映っている

琉巧『うわ！？』

ジャ・アーク『驚かせて悪いな。今は、こうやってしか姿を見せられないんや』

琉巧『なるほど…』

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