アンドロイド彼氏

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2年4組


葵「じゃあ、詩織はアンドロイド彼氏をレンタルしてるってこと？」

詩織「そうだよ。ヒダカっていう名前なの」

真里亜「珍しい名前だね。どんな子なの？」

詩織「じゃーん」


スマホの画面に、2ショットの自撮り写真を出す


葵「え、めっちゃカッコイイじゃん！！」

真里亜「しかも、可愛い系！？彼と…3ヶ月一緒に生活するってこと？」

詩織「まぁね〜」

真里亜「羨ましい…。こんなカッコ良くて可愛い子と付き合ってるなんて…！」

葵「アンドロイドだけど、ちゃんと彼氏なんだね」

詩織「優しいし、私の話を楽しそうに聞いてくれるの。もう、毎日幸せだよ〜！！」

2人「うわー…羨ましい…」

A「…」

詩織「そういえば、Aって両親がアメリカに行っちゃったんでしょ？」

A「そうなんだよね…。もう、今日は朝からバタバタで…」


カバンにお弁当が入ってないことに気付く


A「あれ？」

詩織「どうしたの？」

A「ヤバい…。お弁当忘れて来た…」

詩織「えぇ！？」

A「早起きして作ったのにーー！！」

葵「もう無理だよ？授業始まっちゃうし…」

真里亜「購買で買ったら？」

A「そうするしか…」

奏「失礼しまーす」


バスケ部の部員たちが教室に入ってくる


葵「え、バスケ部！？」

真里亜「何で！？」

奏「このクラスに、本庄Aさんっている？」

A「私…ですけど？」

奏「何か、君の知り合いって男の子が外の体育館前の外廊下で待ってるよ。忘れ物を届けに来たって」

A「え、まさか…！！」


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体育館前の外廊下


ユウト「…」

A「ユウトくん！」

ユウト「あ、来たきた…」

A「何で…」

ユウト「はい、お弁当。忘れて行っただろ？」


お弁当が入った巾着袋を差し出すユウト


A「わざわざ…届けてくれたの？」

ユウト「だって、それが無いと困るだろ？体育の授業があるって言ってたし、食べないと勉強も集中できないぞ？」

A「…」

ユウト「じゃあ、俺は帰るよ。頑張って」

A「あ、ありがとう！」

ユウト「どういたしまして」


優しく微笑んで、手を振るユウト


A「(きっと、制服で学校が分かったんだ。わざわざ届けてくれるなんて…)」


体育館の陰から様子を見ている奏


奏「ふーん…？彼は、あの子の彼氏…かな？」



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