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桜田バレエスクール
龍「おはようございまーす」
日向「松尾くん、来たね」
龍「日向先生？」
日向「実は、松尾くんに大事な話がある」
龍「？」
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応接室
龍「あの…？」
日向「実はね…急ではあるんだが、松尾くんに舞台の出演の依頼が来たんだ」
龍「え！？」
日向「と言っても、代役なんだけどね。でも、これは松尾くんにとって大きなチャンスだ」
龍「代役…か。何の舞台なんですか？」
日向「年に一度、都内の劇団やスクールの成績優秀者を選抜して結成されるドリームチームがあるらしい。そのチームでの発表会が来週にあるらしい」
龍「うわ…来週なんだ。演目は何ですか？」
日向「この発表会でやる演目は『ドン・キホーテ』。松尾くんは、男性主役のバジル役の代役を頼まれたんだ」
龍「…え！？」
日向「そう…。松尾くん、主役の代役に抜擢されたんだよ…！」
龍「えぇーー！？それを先に言ってくださいよ！！」
日向「昨日の通し稽古の際に、バジル役のダンサーさんが捻挫をしてしまったらしいんだ。重度の捻挫で、発表会には間に合わないという判断になったそうだ」
龍「だから代役が必要になった…。……それで、俺なんですか！？」
日向「そうなんだよ！これは、松尾くんにとって大チャンスだと思う」
龍「そうですけど…。何で俺なんですか…？」
日向「そこまでは分からない。ただ、演出監督さんからの依頼でね…」
龍「…」
日向「松尾くん、どうするんだい？もう時間もないから、決断は早い方がいい」
龍「……やります！もう、チャンスを無駄にはしたくないので…！」
日向「松尾くんなら、そう言ってくれると思ったよ」
龍「でも、来週なんですよね？時間が…」
日向「今日からさっそくレッスンだ。監督さんからの依頼では、明後日の合同練習には合流してほしいというお願いだからね」
龍「明後日！？」
日向「今日と明日で、しっかり振付は憶えてもらうよ。難易度の高い技も多くて、僕がバジル役をやった時も大変だった。でも、松尾くんなら大丈夫だと信じてるよ」
龍「はい！頑張ります！！」
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作者名：あきか
| 作成日時：2019年11月23日 20時
