お兄ちゃん、ガチャ 〜Side レイ〜

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1週間後…

バレエ教室


ナツコ「で？結局どうするの？」

ミズキ「それが……契約できそうにない…」

ミコ「やっぱり…博士から反対された？」

ミズキ「Aお姉ちゃんの過去を知っちゃって…。そしたら…ママやお兄ちゃんたちが、契約は難しいって言い出して…」

ナツコ「なるほどね…。前世の記憶が絡んでしまったのね」

ミコ「もしかして…経済的な面で？」

ミズキ「うん…。Aお姉ちゃんの過去…病気の女の子だったらしいから…」

四葉「つまり…病気を治すための治療費があるから、契約すると厳しくなるってこと？」

ミズキ「うん…。レイさんが言うには…契約前の今は倒れても博士に頼めば治してもらえるけど、契約後は病気が進行してしまうかもしれないって…」

四葉「それは厳しいね…」

ミコ「ミズキ…兄弟多いもんね…」

ミズキ「一番下のトモキで…まだ小学校に上がってないから…。もうすぐ…2番目のお兄ちゃんが高校受験だし…」

ナツコ「現実を目の当たりにして…お母様は契約を拒否しだしたってわけね」

ミズキ「でもっ…私は…」

ミコ「お姉ちゃんになってほしいんだね…」

ミズキ「うん…！」

ナツコ「契約は焦るものじゃないと思うわ。ゆっくり考えなさいよ」



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公園


ベンチに座ってるミズキ


ミズキ「…」

レイ「やぁ、ミズキちゃん」

ミズキ「レイさん！」

レイ「Aちゃんは？」

ミズキ「今日は…家で休んでます…」

レイ「そっか…」

ミズキ「あのっ…私だけでも、Aお姉ちゃんと契約って出来ないんですか！？」

レイ「それは出来ないよ。家族になるんだから、家族全員の承諾が無いと…」

ミズキ「…」

レイ「契約って…簡単じゃない。家族になるって…難しいんだよ」

ミズキ「でもっ…」

レイ「分かるよ…。僕は今まで、たくさんの家族を見てきた。契約をして幸せになった家族もいれば、契約直前で『やっぱり消去…』ってなる家族も…。それほど…難しいんだよ」

ミズキ「…」

レイ「ミズキちゃんがどんなに契約したいって思っていても、Aちゃんや他の家族が『契約できない』って思ってたら契約出来ないんだ。彼女は…まだ自分の前世を受け入れきれてない…」

ミズキ「っ…」

レイ「もう少し…様子を見よう？」

ミズキ「はい…」



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