名家の次期当主に溺愛されています-5- (ページ33)

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。゜+゜。〇-Episode10：初めてのプレゼント-〇。゜+゜。ページ33

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沙耶「覚悟がないわけではないんですけど…。ただ、急にそんなこと言われて…何も答えられなかったんです」

和田「そりゃそうだ。あんな社交の場で、そんなこと聞かれたら…答えられないよ。沙耶は悪くないよ」

和田は再び、沙耶の頭を優しく撫でる

沙耶「で、でも……本当に、覚悟がないわけではないです。優希さんの後継者を産むことは、婚約者の私の役目です。だからっ…いつでも、待ってますから」

和田「沙耶…！」

顔を少し赤くしながら言う沙耶に、和田は少し嬉しかったようだ

しっかりと、自分の婚約者としての覚悟を持ち始めていることを実感できた

和田「沙耶の気持ちは嬉しいよ。でも…そういうことは、結婚を決めてからだ」

沙耶「結婚…」

和田から「結婚」というワードが出て、沙耶は少し驚く

つまり、和田の頭の中では結婚を考えているということになる

和田「でも、結婚はもう少し先だな。俺は今日で21歳になったし、沙耶は今年で19歳。そこまで、焦る年齢じゃないからね」

沙耶「そうですけど…。でも、なるべく早い方がいいんじゃ…？」

和田「んー…。じゃあさ、慶子ちゃんたちはどうなの？何か聞いてる？」

沙耶「…そういわれてみれば、何も聞いてない」

慶子と蓮音は、結婚を前提として同棲をしている

しかし、未だに慶子から結婚の話などは聞いていないのだ

沙耶「でも、さすがに何も考えてないとは思えません。私に言わないだけで、密かに話が進んでいるかも…」

和田「よし、ある意味いい機会だ。また、あの2人を家に呼んでくれる？」

沙耶「へ！？」

和田「ゆっくりお話したんだ。いいでしょ？」

沙耶「分かりました…！慶子に話してみますね」

この日の夜、沙耶は慶子に電話をした

サプライズパーティーの結果報告と一緒に、和田から再び家に招かれていることも伝える

慶子は「また和田家に行けるの！？」と嬉しそうに喜び、蓮音は「マジか…」と緊張の様子だった

***

数日後、慶子と蓮音が和田家に訪問してくる

相変わらず緊張した様子の蓮音と、少し慣れたのか余裕な様子の慶子

この日は、玄関で沙耶が出迎えてくれた

沙耶「いらっしゃい、慶子、蓮音くん」

慶子「お邪魔しまーす」

蓮音「お、お邪魔します…！」

当然、和田家の使用人たちも出迎えている

それでも、大勢の使用人に「いらっしゃいませ」と出迎えられるよりは、沙耶が出迎えた方が2人も気が楽なようだ

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