名家の次期当主に溺愛されています-5- (ページ21)

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。゜+゜。〇-Episode9：婚約者失格？-〇。゜+゜。ページ21

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パーティー会場は、騒然としていた

奏「江里子！！お前は、何てことをしてくれるんだ！！」

江里子「お兄様、私は約束通り沙耶さんと一緒にいただけですわ。ただ、沙耶さんが具合が悪いとおっしゃったので、介抱のために別室へ案内しただけです」

奏「それなら、何で和田に部屋を教えることを拒んだ！？」

江里子「具合が悪いのですから、安静にさせるべきですわ。優希様がお見舞いに行ったところで、迷惑でしょうし…」

奏「そんなわけ、あるかああぁぁ！！」

全く反省の様子がない江里子に、奏も思わず大声で叫ぶ

江里子の様子に、周りの参加者たちも呆れている

そんな中、和田たちがパーティー会場に入ってくると、空気が一気に張り詰める

険しい表情の和田を見て、付き合いが長い奏も青ざめる

和田「奏、覚悟は出来てるよね？」

奏「っ…。本当、ごめん…」

和田「…」

奏「おい、江里子！お前が原因で和田を怒らせてるんだから、しっかり謝れ！！」

謝るように促すが、江里子は全く謝る気配がない

江里子「私は、優希様を怒らせるようなことはしていませんわ。具合が悪いと言った、沙耶さんの介抱をしただけです」

浩大「本当か？」

江里子「え…」

冷めた低音の声で、浩大が話に入ってくる

浩大「調べさせてもらった。周りの参加者たちに話を聞いたら、沙耶様にドリンクのグラスを渡したようだな？そのドリンク…アルコールドリンクだろ？」

江里子「！！」

浩大「沙耶様は18歳。成人されてますが、お酒を飲める年齢ではない。そのため、沙耶様にはノンアルコールのドリンクが支給されるようになってる。お前は、沙耶様が20歳未満だと分かってて…そのドリンクを渡したのか？」

江里子「っ…」

顔を背けたため、わざとアルコールのドリンクを渡したということだろう

奏「お前…！！」

和田「じゃあ、沙耶が具合悪くなったのは…」

浩大「慣れないアルコールドリンクを飲んでしまったからだろうな。沙耶様が具合悪くなるように仕向け、介抱するように見せかけて、ただ和田と沙耶様を引き離したかっただけだろ？」

江里子「…」

浩大の指摘が図星だったのだろう

悔しそうに、ドレスの裾を掴みながら唇を噛みしめている

奏「お前、本当にとんでもないことをしてくれたな！！」

江里子「だって…」

奏「だって、何だ…！？」

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