。゜+゜。〇-Episode9:婚約者失格?-〇。゜+゜。 ページ18
.
沙耶「私が、近衛家と昔から親しくて…。優希さんも、仕事で近衛家と繋がりがあるみたいなんです。その縁で、紹介してもらったんです」
江里子「なるほど…。そういうご縁だったのですね」
沙耶「…」
近衛家を『格下』と言われたことに、沙耶は少々傷ついた
確かに、近衛家は社交界では真ん中くらいのレベルで、まだまだ発展中の企業グループ
真斗との関係があった故に、やはり近衛家を悪く言われるのは、いい気分ではない
江里子「沙耶さんは、本当に優希様を愛してらっしゃるのですか?」
沙耶「え…?」
江里子「婚約者ですのに、優希様を愛してないというのですか?」
沙耶「愛してるというか…。優希さんのことは好きです!ちゃんと、両想いですから…!!」
江里子「では、愛の営みはどうなのです?」
沙耶「へ…?」
江里子「和田グループは、この国を代表する企業です。当然、優希様の後継者が必要になります。婚約者ということは、後継者を産む義務がありますわ」
沙耶「そ、そうですけど…」
江里子「ちゃんと、優希様とそういうことはされてます?優希様の後継者を産む覚悟は、当然ありますよね?」
沙耶「…」
キス以上のことをしたことがない沙耶にとって、こういう話題を出されるのは嫌だった
未経験が故に恥ずかしくなり、沙耶は黙り込んでしまう
江里子「はぁ…。どうやら、後継者を産む覚悟がないようですね。そのような方に、優希様の婚約者が務まるでしょうか?」
沙耶「っ…」
ここまで言われると、さすがに傷ついてしまう
今すぐにでも、和田のところに逃げ出したい
すると、沙耶は激しい眩暈に襲われる
沙耶「うぅ…」
江里子「沙耶さん?」
沙耶「ちょっと…眩暈が…」
江里子「大変ですわ…!どこか、お部屋をお借りして休みましょう?」
沙耶「は、はい…」
***
その頃、別室では和田と奏は指輪を見ながら相談していた
和田「んー…」
奏「お前がお気に召す指輪は無いか?」
和田「ちょっと、思ってた感じと違う。申し訳ない」
奏「そっか。それなら仕方ない」
どうやら、奏が勧めて来た指輪はお気に召さなかったようだ
和田「まぁ、そこまで急いでるわけじゃないし。ゆっくり考えるよ」
奏「分かったよ。また、何かあれば聞いてくれ。相談なら、いくらでも聞くぞ?」
和田「はいはい…」
.
。゜+゜。〇-Episode9:婚約者失格?-〇。゜+゜。→←。゜+゜。〇-Episode9:婚約者失格?-〇。゜+゜。
21人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あきか | 作成日時:2022年11月26日 0時