。゜+゜。〇-Episode9:婚約者失格?-〇。゜+゜。 ページ16
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和田「はぁ…。奏、早く江里子をどこかへ連れて行け」
奏「はいはい。ほら、席に戻るぞ」
和田と離れるのを嫌がる江里子を、無理やり連れていく奏
この光景を見ていた周りの参加者たちも、少々呆れ気味のようだ
和田「はぁー…」
沙耶「…」
龍「優希、大丈夫?」
和田「頭痛い…。ここまで、空気を読まない奴だとは…!!」
鞠子「沙耶さん、大丈夫ですか?」
沙耶「っ…」
和田の浮気騒動の原因ともなった江里子の行動を目の当たりにし、沙耶の気持ちは複雑だった
好意を伝えて和田と両想いになった今だからこそ、江里子の行動に嫉妬していた
自分も、堂々と和田へ愛情表現が出来れば…と
そして何よりもショックだったのは、江里子が自分の存在に気付いていなかったこと
まるで、江里子に和田の婚約者として認められていないような感じだった
沙耶は、和田のタキシードの袖をギュッと掴む
和田「沙耶…?」
沙耶「…」
沙耶は何も言わないが、何かを察したのか和田は優しく抱き寄せる
龍「あー…。沙耶ちゃん、傷ついちゃったのかもね」
浩大「そりゃそうだ。あんな光景を目の当たりにすれば…」
鞠子「何事も起こらなければいいけど…」
しかし、この鞠子の嫌な予感が当たるとは誰も予想していなかった…
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用意された席で食事をしている途中でも、和田は様々な人に声を掛けられて挨拶をしている
浩大と篠宮も席を外し、龍と鞠子も別室に移動していた
沙耶「(皆さん、忙しいのね…。何だろう…この、モヤモヤは…)」
先ほどの江里子の行動が引っかかるのか、沙耶は複雑な気持ちだった
和田「沙耶、大丈夫?」
沙耶「はい…。緊張が解けなくて…」
和田「そっか…。まぁ、こういう場所は慣れていくしかないよ」
すると、奏が席に近づいてきた
奏「先程は、どうも。妹が失礼な行動をして、申し訳なかった」
和田「本当だよ。空気を読めって言っておいてくれ」
奏「ちゃんと言ったよ。まぁ、江里子は不満そうだったけどね」
和田「はぁ…」
沙耶「…」
奏「良かったら、隣の部屋に来てよ。今、俺の店の新作の展示会しているんだ」
和田「そうなの?」
和田の耳元に近づき、何かをささやく奏
奏「婚約指輪とか、良いやつを紹介出来るぞ。良かったら、見て行ってくれよ」
和田「…それは嬉しいけど、今は沙耶を1人に出来ない」
浩大と篠宮は戻ってくる気配が無く、龍と鞠子も姿が見えない
奏「あー…そういうことか」
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作者名:あきか | 作成日時:2022年11月26日 0時