。゜+゜。〇-Episode9:婚約者失格?-〇。゜+゜。 ページ12
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恭太郎「どの道、玲奈は近衛家に嫁ぐ。結婚前の同棲じゃ。近衛家の雰囲気に慣れてもらうためだと説明すればよい。そして、玲奈が二度と義理のお姉さんや優希殿に迷惑をかけないように言い咎めるのじゃ。良いな?」
真斗「は、はい…」
真斗は力なく返事をする
恭太郎「優希殿よ、これで良いか?」
和田「…」
和田は少々考え、深く頷いた
本当は生ぬるいと思ったが、ここは恭太郎の制裁に賭けてみることにしたのだ
和田「良いでしょう。雅彦さん、事業提携が破棄にならなかっただけ…良かったと思った方がいいですよ?」
雅彦「…」
煽るような言葉に、雅彦は青ざめていた
和田「ハッキリ言わせてもらう。これが最後のチャンスだ。また沙耶の義理の妹が何かした場合、今度こそ大きな制裁が下されると覚悟しろ」
恭太郎「そうじゃな。分かったか、雅彦殿」
雅彦「はい…。分かりました…」
恭太郎「では、話は以上じゃ」
雅彦「それでは、失礼します」
真斗「失礼します…」
重い空気に耐えられなかったのか、雅彦と真斗はそそくさと大広間を出た
和田「…」
恭太郎「それにしても、玲奈がここまで行儀の悪い子だとはのぉ…。義理のお姉さんとは、仲良くしていると千香子からは聞いていたのじゃが…」
恭太郎は、千香子と玲奈が共謀して沙耶を虐げていたことを知らないようだ
真斗を略奪したことを知らないということは、2人の悪事を知らないということ
和田「失礼ですが、会長の前では猫を被っていたのでは?」
恭太郎「ははは!!そうかもしれぬの」
再び朗らかな雰囲気に戻り、大声で笑う
和田「沙耶は、義理の妹とは上手くいってなかったようです。沙耶への一方的な嫌がらせは、そういうところから起こっているかと」
恭太郎「なるほどな。次に会った時に、その点についても厳しく言わせていただこう」
和田「では、そろそろ失礼させていただきます」
恭太郎「そうか。次に会うのは、1ヶ月後の宴かの?」
和田「あぁ…。もう、そんな時期でしたね」
毎年夏になると、企業グループのトップや資産家、政財界の人物が集まる宴が行われる
恭太郎「そこでぜひ、優希殿の婚約者を見てみたいものじゃ」
和田「俺の両親に会わせるつもりなので、連れてくる予定です」
恭太郎「そうか。楽しみにしておるぞ」
和田「では、失礼いたします」
挨拶をし、大広間を出る和田
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作者名:あきか | 作成日時:2022年11月26日 0時