。゜+゜。〇-Episode1:運命の出会い-〇。゜+゜。 ページ19
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玲奈「じゃあ、明日も来るね!はい、もう約束したから急にダメって言わないでね?」
千香子ほどではないが、圧をかけるように真斗に迫る
こうやって、千香子と玲奈は近衛家を困らせているのか…
すると、庭に沙耶がいることに玲奈が気付いた
そして…わざとらしく真斗に抱き着いて、沙耶に見えるようにイチャついてみせた
沙耶「っ…」
これ以上見たくない…
そう思い、急いで使用人たちが生活する部屋に戻る
今まで我慢していた想いが、涙になって一気に溢れ出した
大声を出して泣き出した沙耶を見て、周りの使用人たちは必死になだめた
状況を察した桜庭は、優子に相談する
桜庭「優子さん、沙耶さんのことですが…」
優子「真斗から聞きましたが、明日も玲奈ちゃんは来るそうで…」
桜庭「そうですか。では、明日は夕食の給仕から沙耶さんを外させていただきます」
優子「こんなつもりじゃなかったのに…。どうして、沙耶ちゃんを苦しめないといけないのかしら…」
桜庭「…」
優子「めぐに申し訳ない…。約束を破った私のことを、きっと恨んでるわ…」
桜庭「我々も、これ以上沙耶さんに苦しい想いをしてほしくありません。何とかしてあげたいですが…」
優子「沙耶ちゃんが幸せになる方法を…探してあげたいわ…」
***
一方、和田家では付き人である浩大が何やら冊子を持っていた
浩大「和田、例の娘の調査報告だ」
和田「ありがとう。早かったな」
浩大「これくらい、2時間程度あれば調べられる」
冊子を受け取り、パラパラと報告書を見る
和田「……なるほど。作家の娘なのか」
浩大「五条英太郎は、そこそこ有名な作家だ。大きなヒット作は無いものの、マニアの間では評判が高い」
和田「ふむ…」
調査書を読み進めると、和田はある文章に引っかかる
和田「……近衛の息子の婚約者?」
浩大「あぁ。どうやら、以前から聞いていた婚約者というのは…彼女のようだ」
和田「なら、なぜ近衛家の使用人として働いている?」
浩大「原因は…義理の妹にある」
和田「え?」
調査書をめくると、千香子と玲奈についての調査書が出て来る
沙耶の実母が亡くなり、再婚で千香子と玲奈が家族になったことが明記されていた
そして、沙耶を蔑ろに扱っていること、玲奈が沙耶の代わりに真斗の婚約者になったことも書かれていた
和田「…」
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作者名:あきか | 作成日時:2022年9月30日 21時